■シトロエン E-C4
BEVといえばパフォーマンス重視の瞬発力が魅力だが、こちらは相反するモデルだ。シトロエンらしい気品の漂うエクステリアデザイン。50kWhのリチウムイオンバッテリーを床下に搭載することで、ラゲッジスペースはかなり広い。
モーターパワーは100kW/26.5kgmとそれほどパワフルではないが、航続距離は405km(WLTC)と長いのだ。
走り始めるとサスペンションのしなやかさに感心する。よき時代のシトロエンのストローク感が蘇っているかのよう。ショックアブソーバー内にセカンダリーダンパーを組み込むことでこのコンフォートな乗り味を演出している。
エコ・ノーマル・スポーツ3つのドライブモードを持ち、スポーツはアクセルレスポンスにダイレクトに反応。ノーマルはこのモデルのサスペンションフィールに最もマッチしたパワーレベル。運転のしやすさが魅力だ。
■アウディ e-tron GT
アウディe-tron GTは低く美しいシルエット。
BEVといえばSUV系の少し高さのあるモデルが多いなか、e-tron GTはロー&ワイド。しかも後部座席のスペースも快適に確保されている。これは床下に配置されるバッテリーパックの形状を効率的に設計しているから。実はポルシェ・タイカンと基本コンポーネントを共有している。
搭載されるリチウムイオン電池は93.4kWhと大容量で約800Vもの高電圧で前後に配置したモーターを駆動する4WD。高電圧にすることで電流量を下げることができ、発熱を下げられるのとハーネスを細くすることが可能になるため軽量化につながるのだ。
乗り心地もよく、いざという時アクセルを踏み込めば胸のすくような加速が約束される。インテリアの質感も新しさのある高級感。そのくせ操作系はほかのアウディモデルと共通なので、乗り換えても戸惑うことはないだろう。
■ポルシェ タイカン
シトロエンに比べて圧倒的パフォーマーのポルシェ・タイカン。そのラインナップのなかでもクロスツーリスモは特異な存在といえる。
デフォルトでベースモデルのタイカンよりも20mm高い車高。オプションのオフロードデザインパッケージを追加すると30mmまで高められる。エアサスを装備しているのでドライブモードによって車高を上げることが可能なのだ。
特徴的なリアデザインはクロスオーバーとして主張するセクション。上げられた車高とマッチする個性的なフォルムを演出している。
インテリアで特徴的なのは固定式パノラマガラスルーフ。2列目シートより後ろまで広がる青空だ。さらにオプションだがリアバンパーにバイクキャリア(3台まで)を取り付けることもでき、遊び心をくすぐる。バッテリー容量は93.4kWhで航続距離は360km(WLTC)だ。
(ここまでのTEXT/松田秀士)
■EVの補助金いくらになる?
EVの補助金は、経産省の「(1)クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金」と「(2)地方自治体による補助金」のふたつがあり同時に利用できる。
(1)は、外部給電器やV2H充放電設備を経由または車載コンセント(1500W/AC100V)から電力を取り出せる車両に上限80万円、ない場合は上限60万円を支給する制度。バッテリー容量によって補助金額が違うので、下記QRコードより対象車両の補助金額がいくらかチェックしてほしい。
(2)は地方自治体によって制度の有無、補助金の額が違うので、これも下記QRコードよりお住まいの自治体の制度をチェックしてほしい。地元のディーラーに聞いてみてもいいだろう。
例えば東京都の令和3年度ZEV補助金だが、通常は1台あたり45万円。「(1)の対象車両であること」「再生エネルギー100%電力の導入」を満たせば最高60万円の補助金を受け取れる。国の補助金と合わせると最大140万円にもなるぞ。
(TEXT/編集部)
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