■新型MINIはフルEVと内燃エンジンの2本立てに? ディーゼルは廃止か
肝心のニューモデルについては、2023年に新型のMINI 3ドアハッチバックが登場する予定だ。このモデルはフルEVと内燃エンジンの2本立てで、新開発のEVプラットフォームとなるフルEVは、中国の工場で生産するという。
ここで気になるのは、内燃エンジン仕様の新型MINIがどうなるのかということ。
BMWの公式発表がないので推測になるが、おそらくガソリンエンジン仕様は設定されるはず。しかし、ディーゼルエンジン仕様の設定は微妙だ。
なぜなら欧州ではディーゼル離れが進んでいて、すでに3ドア/5ドアハッチバックのラインアップからはディーゼルエンジン搭載車が姿を消しているからだ。
その穴を埋める存在として登場したのがフルEVのMINI クーパー SEで、ディーゼルがそのままフルEVに移行した感が強い。
MINI クーパー SEが未導入の日本市場ではディーゼルエンジン搭載車が残っているものの、これは現行モデルで廃止になる可能性が高いといえる。
■新型MINIは「中国製」になる?
もうひとつ気になるのが生産工場だ。前述の通り、新型MINIのフルEV版は、中国の長城汽車(GWM)と提携し、中国で生産すると発表している。
内燃エンジン仕様が従来通り英国オックスフォード工場で生産されるのであれば、新型MINIは中国製と英国製の2種類が存在することになる。
そしてフルEVの比率が高まるにつれてオックスフォード工場で生産されるモデルが減少し、いずれは閉鎖という可能性もなくはない。
ただ、現在の主力工場であるオックスフォード工場では現在フルEVであるMINI クーパー SEを生産しているし、なにより英国ブランドを象徴する存在でもある。
新型MINIでも5ドアとコンバーチブルは設定されると思われるため、それらの生産工場として活動を続ける可能性は高そうだ。
ちなみに次期MINIクロスオーバーは、ドイツのライプツィヒ工場で生産することが発表されている。こちらもフルEVと内燃エンジンの2本立てで、2023年に登場する予定だ。
■ティザー写真にはいくつものダミーが フロントマスクはどうなる?
それではBMWが公開したティザー写真を見てみよう。
まず目につくのが大きなヘッドライトリングだ。これがそのまま生産されればとても可愛いフロントマスクになるが、よく見るとその内側にデイタイムランニングライトが確認できる。
ということは、大きなヘッドライトリングは偽装で、ヘッドライトの大きさは従来と同等であると思って良いだろう。
また、別の写真ではヘッドライト中央にLEDのラインが点灯しているものがあり、中国で撮影されてしまった偽装のない別のスクープ写真ではLEDのラインが上下2本の仕様もある。そのため、2種類のヘッドライトが設定される可能性もありそうだ。
フロントマスクは、現行MINIハッチバックと同様に、黒い8角形のラインでフロントグリルをイメージしたものとなる。
ただ、そのラインはかなり細くなり、現行モデルのヒゲのようなイメージはだいぶ薄まるようだ。また、ボンネットにはエアインテークのような楕円形の黒いパーツが付いているが、これは完全なダミー。
中国で撮影されたEVモデルとおぼしきスクープ写真ではエアインテークは付いていない。
ただ、内燃エンジン仕様では付いてくる可能性も考えられるので、可能性としては五分五分だ。
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