最近、アメリカ車がいい感じだと思いませんか?
ミドシップに生まれ変わった新型コルベットの素晴らしさは評判だし、キャデラックも魅力的なニューモデルを次々に日本へ導入。ラングラーをはじめとするジープブランドの人気も高値安定状態が続いています。
そんなわけで今回は現在の日本車とアメリカ車の魅力度を徹底比較してみます!
■ラインナップ
・新型コルベット対LC、エスカレードVSランクル!!! どっちが魅力的?(清水草一)
・評論家3氏による「日本車VSアメ車」どっちが「買い」5番勝負?
– キャデラックXT4 vs ハリアー
– カマロ vs スープラ
– キャデラック CT5 vs レクサス IS
– ジープ レネゲード vs ヴェゼル
– テスラ モデル3 vs ソルテラ/bZ4X
・国沢光宏と片岡英明が選ぶ「今サイコーにオモロいアメ車」
・日本にないのが残念……日本メーカーが作るアメリカ専売車
・昔ながらのイメージはもう古い!? アメ車は変化している! 6つの事実
※本稿は2022年3月のものです
文/清水草一、松田秀士、飯田裕子、岡本幸一郎、国沢光宏、片岡英明、写真/ベストカー編集部、撮影/平野 学
初出:『ベストカー』2022年4月10日号
■新型コルベットVSレクサスLC+キャデラックエスカレードVSランクル!!! どっちが魅力的?
日本の自動車市場では、国産車が95%。残り5%の輸入車のうち95%くらいが欧州車。アメ車は全体のたった0.3%!
しかしそれでもアメリカは世界の超大国。IT技術でも世界をリードしまくってる。いつまでもアメ車がダメなはずはない。特に最近、アメ車の逆襲を感じませんか? そこで今回は、2組4台の日米対決を企画しました。
まずは話題沸騰の新型コルベット。対するはレクサスLCだ。
ミドシップ化された新型コルベット、デザインは田舎のフェラーリみたいで、私としては残念な部分がありますが、乗るとメチャメチャ素晴らしい。ボディ剛性はこれまでのFRモデルとは別物で、まるで現代のフェラーリだ!
ところがエンジンはまるで違う。アメリカンスポーツの伝統、6.2L・V8 OHVの咆哮を聞きやがれ! アクセルを踏み込めば即座に「ズドドドドド」と大地が揺れ、そのまま6450rpmまで突き抜ける。
このエンジン、正直なところ現代のフェラーリよりずっと魅力的だ……。アメリカの伝統を重んじてあえてOHVを残しつつ、そのほかは全部超現代化されたハイテクカーボーイなのだ!
続いて日本代表のレクサスLCに乗り換える。5LV8自然吸気エンジン搭載のLC500でござる。エンジン搭載位置はフロントなのでコルベットとは違うけど、サイズ感は非常に近い。まさによきライバル也。
アクセルを踏み込むと、ヒエ〜〜〜〜、この澄んだ甲高いV8サウンドは何!? 7100rpmで神が見えた……。さっきは「コルベットのV8は現行モデルで世界一!」と思ったけど、LCのV8が世界一のような気がしてきたぁ。
LC500は、その他ありとあらゆる部分が超絶エレガントかつゴージャスで、アメリカ的な雄大さまで感じられる。アメ車の現代化と日本車の全地球的魅力アップのガチンコ対決だ。
個人的には、僅差でLC500の勝ちと判定させていただきました。あのV8自然吸気の快音にはマジでシビレた……。しかしこの2台、どっちも欧州製スーパースポーツと互角以上に魅力的で、お値段は半額です。日米同盟バンザーイ!
続いてはフルサイズSUV対決。まずは新型キャデラックエスカレードだ。エンジンはこれまたV8 OHVの6.2L。コルベットよりだいぶおとなしいチューニングなれど、ベースは同じ。そしてボディサイズが半端じゃない。全長5400mm、全幅2065mmは、さすがアメリカンフルサイズ!
対する新型ランドクルーザーも、迫力ではそう負けてない。並べるとサイズ感もかなり近いような……。ところが実際乗ると、やっぱキャデラックはデケェ! 左ハンドルっていうハンデもあって、余計に取り回しがタイヘンだ。
V8エンジンを吠えさせれば、コルベットとはまた違った意味で大地が震える。そんできっちり5700rpmまで回るんだから、現代のアメリカンOHVをナメたらアカン。ボディもしっかりしてるし、インテリアも上質そのもの。昔の安っぽさは忘れてください。アメリカンSUVはここまで洗練されたのだ!
対する新型ランクルは、3.5LのV6ガソリンターボです。乗った瞬間、「あ〜、なんという安心感」と思いました。やっぱエスカレードを転がすのって緊張感凄いのよ。そっからランクルに乗り換えると、スキー靴からスニーカーに履き替えたみたいに軽やか。視界もイイ! 右ハンドルだし。
エンジンもパワフルでよりダイレクト。すべてが安心のカタマリ! しかも新型ランクルって、アメ車的な雄大さも充分あるんだよね。ということで、こっちも僅差でランクルの勝ち。
しかし、アメ車の2台の魅力も十二分。日本車の2台が、それ以上にすさまじくよくできていただけです。最近のアメ車、相変わらずオンリーワンでありながら、真剣にイイです!
●今回の対決:僅差で日本車優勢もアメリカ車大健闘!
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