「最近アメ車よくない?」自動車大国が本気出してきた!! 国産車対アメ車 魅力度超対決!!

■国沢光宏と片岡英明が選ぶ「今サイコーにオモロいアメ車」

●国沢光宏が選んだのは「キャデラック エスカレード」

ランクル300を相手にしない巨体はまさに圧巻。AKG製オーディオと6.2L・V8も搭載された、まさに黒船的存在
ランクル300を相手にしない巨体はまさに圧巻。AKG製オーディオと6.2L・V8も搭載された、まさに黒船的存在

 こらもうキャデラックのエスカレードをもってほかにないでしょう! このクルマ、完全なるアメ車である。全長5400mm×全幅2065mmと、ベントレーのSUV『ベンテイガ』の隣に置くと、完全に二回りくらい大きい!

 AKGが初めてクルマ用のオーディオシステムを作ったのだけれど(何と36スピーカー!)、鳴らしてみたら「素晴らしい!」としか言えないほど感動しました。キャデラックといえばBOSEというイメージながら、AKGを聴いたら「BOSEを使わなかった理由がわかります」。

 このオーディオだけで200万円の価値あると思えるほど。質感も大幅に向上しており、走り出したらユルユルの先代とまったく違うクルマになっている。イマドキの6.2L・V8というのもイイ。お金に余裕あったらぜひ乗ってみたいと思う。繰り返すが「THEアメ車」ですね!

●片岡英明が選んだのは「シボレー カマロ

アメリカンマッスルカーの二大巨頭の一角、カマロは現行でも偉大な初代のイメージを上手く落とし込んでいる一台だ
アメリカンマッスルカーの二大巨頭の一角、カマロは現行でも偉大な初代のイメージを上手く落とし込んでいる一台だ

 バカっ速いテスラやミドシップに生まれ変わったコルベット、最強のオフロード走破性を秘めたジープのラングラーなどが即座に思いつく。

 だが、よーく考えてみると、若い頃に憧れたのはスタイリッシュでV型8気筒OHVエンジンを積んだマッスルカーだった。3速ATでもタイヤスモークを発する強烈な加速感と押しの強いデザインにメロメロになったのである。

 というわけで、今最も気になるアメ車は、シボレーブランドのカマロだ。大ヒットした初期モデルのイメージを上手に盛り込みながら精悍なフォルムを実現している。エクステリアを見ているだけでウットリ。

 コンバーチブルも用意されているが、やはり6.2LのV型8気筒OHVエンジンを積むクーペのSSに目が行く。最新モデルは10速ATだからなめらかにつながる。湧き出す分厚いトルクも魅力だ。

■日本にないのが残念……日本メーカーが作るアメリカ専売車

トヨタ タンドラ。最近のアメ車と比較しても強烈なフロントフェイスが印象に残るタンドラ。車内も上質
トヨタ タンドラ。最近のアメ車と比較しても強烈なフロントフェイスが印象に残るタンドラ。車内も上質

 アメ車の王道ピックアップトラックに日本車が真っ向勝負を始めたのは1990年代。筆頭はトヨタ「タンドラ」だ。

 それまでトヨタの主力はV6だったが、アメリカ人からは「ピックアップトラックはV8しか認めない」と言われることが多かった。タンドラ専用ともいえる最終組み立て工場をテキサス州内に新設するという気合の入れようだ。

 NASCAR参戦などでタンドラの知名度は上がり、最新モデルでは強烈な面構えと上質な室内が魅力だ。

ホンダ リッジライン。ホンダアメリカ法人が計画し生み出されたリッジラインだが、タコマの対抗馬として性能を向上させた
ホンダ リッジライン。ホンダアメリカ法人が計画し生み出されたリッジラインだが、タコマの対抗馬として性能を向上させた

 一方、アメリカが主力市場であるホンダは、長年に渡りV8ピックアップトラック構想があった。その上であえて「ホンダらしさ」を優先し、V6のSUT「リッジライン」を開発。だが市場からは「ピックアップトラックらしさ」を求める声が多く、タコマ対抗としてV6トラックの性能を進化させている。

■昔ながらのイメージはもう古い!? アメ車は変化している! 6つの事実

●アメ車の変化1:コルベット、遂にミドシップに

69年続いたFRからミドシップへ転換したコルベット。賛否両論あるがコルベットらしさは守られている
69年続いたFRからミドシップへ転換したコルベット。賛否両論あるがコルベットらしさは守られている

 アメリカの純スポーツカーとしてその名を轟かせるシボレーコルベット。8代目となるこのモデルで革命的な変化を遂げた。駆動形式がFRからミドシップへと変わったのだ。

 60年以上続く伝統を変えたのは、欧州スポーツカーと戦うためとされている。近年、ポルシェ911も(レース専用車の話だが)ミドシップとなっているなど、アメ車も世界の最前線で戦うために長年の伝統を変える時がやってきたといえる。

●アメ車の変化2:GMからgmへ。ロゴマークが変わった

 たびたび話題となったGMだが、昨年よりロゴが変化したことに気づいただろうか? かつての大文字でGMと描かれたロゴから、小文字でgmという柔らかなロゴとなった。

 この変化にどういう意味があるのか、広報に話を伺ったところ「誰もがEVに乗れる、将来のEV化を意識したいわば決意表明のため変えました」と語った。今年1月にシルバラードEVを発表したGMだが、今後の動向に要注目だ。

●アメ車の変化3:今のアメ車は小排気量ターボが主流!

アメ車も小排気量ターボの時代。ただスポーツカーではいまだ大排気量V8が主流
アメ車も小排気量ターボの時代。ただスポーツカーではいまだ大排気量V8が主流

 アメ車といわれて想像するパッケージングといえば、大柄なボディと大排気量V8を連想する人が大多数だろう。かつて1960年代に登場したマッスルカー的イメージを持ったまま、現行アメ車もそうなんでしょ? とお思いの方がいるかもしれない。だが現実はどうだといわれれば答えは「ノー」だ。

 現行アメ車では昔のイメージでは想像もできない、小柄な2L直4ターボを搭載するケースが多く、経済的なエンジンを搭載するようになっている。

●アメ車の変化4:まるで欧州車のような乗り味!?

気がつけば欧州車のベンツやBMWと肩を並べられるだけの乗り心地を得ていた現行アメ車。実は狙い目か!?
気がつけば欧州車のベンツやBMWと肩を並べられるだけの乗り心地を得ていた現行アメ車。実は狙い目か!?

 これもイメージの話であるが、アメ車といえばフワフワしていて安定感のない乗り味をイメージとして抱く人が多いはず。では現行アメ車も果たして昔のままだろうか? これの答えもやはり「ノー」である。

 以前水野和敏氏が本誌企画でキャデラックXT5に試乗した際、「車体剛性が高く、また遊びがなく左右の動きに差異がない」「よくできたヨーロッパ車のようだ」と評している。ひそかにアメ車も欧州車並の乗り味を獲得していたのだ。

●アメ車の変化5:アメ車がEV界のリーダーに!!

2012年発売のBEVセダン、モデルS。価格は1400万円超
2012年発売のBEVセダン、モデルS。価格は1400万円超

 今テスラといえば世界的EVブランドの一角となっている。2008年にテスラロードスターを発表以降数々の新型を世に送り出し、各国で支持を得ている。世界的にも「EV王者といえばテスラ」という認識が現在の主流だろう。

 だがテスラの地元アメリカは自動車大国であると同時にIT大国でもある。他業種でもEV戦線に参戦しやすいことから、ずっとテスラの一人勝ちというわけではなさそうだ。

●アメ車の変化6:NASCARも大きく変化した!

NASCARの面白さはそのままにマシンを近代化改修。迫力あるレースを繰り広げる
NASCARの面白さはそのままにマシンを近代化改修。迫力あるレースを繰り広げる

 アメリカンモースポとして高い人気を誇るストックカーレース『NASCAR』。マシンはほぼイコールコンディションであり、アメ車らしい5.9L・V8、車軸懸架、5穴ホイール、高価な素材は使用しないなどの伝統を持つレースだ。

 そのNASCARも今年大きく変化した。エンジンは従来のままだが、足回りは前後ダブルウィッシュボーンに改められ、ホイールは1穴化など数々の改良を実施。より近代的なレーシングカーへと進化したのだ。

【画像ギャラリー】エスカレードvsランドクルーザー!! 新型コルベットvsレクサスLC!! 乗って眺めて比べてみた!!(28枚)画像ギャラリー

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