30年前から年収変わらない日本のサラリーマン、買えるクルマは30年前からどう変わった?

■筆者が考える300万円台の夢があるクルマ

 それではいくら何でも夢がない。ミニバンやSUVも悪くはないが、走りを楽しみたいーーというユーザーが背伸びをする場合、ターゲットとなるのは300万円台、できればその前半のモデルであろう。

GRヤリスRS(プレシャスブラックパール)オプション装着車。RCはラリーベース車のため装備がしょぼい。RSはパワーはないが、225幅のタイヤもついてコーナリング性能はGRのお墨付き
GRヤリスRS(プレシャスブラックパール)オプション装着車。RCはラリーベース車のため装備がしょぼい。RSはパワーはないが、225幅のタイヤもついてコーナリング性能はGRのお墨付き

 バブル期であればトヨタ2代目ソアラ2.0GTツインターボくらいに相当する価格帯だが、現代ではトヨタGR86やスバル2代目BRZ、ホンダのシビックなどがこれにあたる。どちらも走りは素晴らしくチューニングされており、スポーツドライビングも思うがままだ。

 最小回転半径が6mという小回りのきかなさに目をつぶれば、生粋のモータースポーツベースGRヤリスRCにエアコンを装着したものが350万円以内に収まる。筆者は一般向けグレードのRZハイパフォーマンスしかテストドライブしたことがないが、サスペンションのフリクションの小ささ、エンジンパワー、マニュアルシフトの気持ちよさなどなど、素晴らしい出来となっている。

■クルマに感じる魅力や価値は人それぞれ

 収入がどこまでも上がっていくような錯覚に世の中が丸ごと陥っていたバブル時代でさえ、若年ユーザーがソアラを乗り回すなどというのはレアケースだった。

 それより経済情勢が厳しいなかで車両本体価格300万円台のクルマに手を出すのは、通常であればよほど給与が高い企業に勤めているか、投資で利益を継続的に出せているか、もともと資産家の一族であるといったことでもないかぎり、可処分所得の相当分を削り飛ばすことになる。

 が、クルマの価格は今後上がることはあっても下がる見通しはないということを考えると、あえて背伸び気味のクルマ選びをするというのも悪くはない。何にお金を使うか、その選択はまさに自分のライフスタイル次第なのだから。

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