他人とは違ったランクルやプリウスPHVが欲しい!! トヨタの「GRスポーツ」は買い得か?

■ランドクルーザーGRスポーツ

●ベストグレード:GRスポーツ・ディーゼル(800万円/4WD・10速AT)

トヨタ ランドクルーザー。GRスポーツは2021年の現行型登場と同時に設定された。ランクル初のGRスポーツモデルだ
トヨタ ランドクルーザー。GRスポーツは2021年の現行型登場と同時に設定された。ランクル初のGRスポーツモデルだ

 ランドクルーザーは、今では少数派になった純粋な悪路向けのSUVだ。ラダー(梯型の)フレームに、ボディやサスペンションを架装している。悪路の走破に重点を置いて開発された。

 ランドクルーザーの中でも、特に悪路指向を強めた仕様がGRスポーツだ。外装パーツは専用の色彩になり、18インチタイヤは、ZXの20インチに比べて悪路のグリップ力が高い。乗り心地も柔軟に感じられる。

 GRスポーツの足まわりは、海外ラリーのような用途を考慮してセッティングされ、電子制御によってスタビライザーの作動を調節するE-KDSSも採用した。基本的には悪路でスタビライザーの作動をキャンセルして、サスペンションの伸縮性を拡大するが、舗装路を真っ直ぐに走る時でも乗り心地を向上させる。

 このほか悪路の走破力を高める前後のデフロックなども標準装着した。デフロックは悪路を走るための専門的な装備で、特に前輪側は、舗装路でスイッチを入れるとメカニズムを破損させる心配もあるので注意したい。

 価格はZXに比べて40万円高い。K-DSSのような特殊な機能を備えるために価格は高めだ。エンジンは重量級SUVのランドクルーザーにはディーゼルが似合う。

★買い得度(10点満点):5点

■ハイラックスGRスポーツ

●ベストグレード:GRスポーツ(431万2000円/4WD・6速AT)

現行型トヨタ ハイラックスは2017年登場。写真のGRスポーツは2021年から追加された
現行型トヨタ ハイラックスは2017年登場。写真のGRスポーツは2021年から追加された

 日本国内で販売されるハイラックスは、2列のシートを備えたピックアップトラックだ。エンジンはディーゼルを搭載しており、全車が4WDシステムを備える。

 4WDはパートタイム式で、カーブを曲がる時に前後輪の回転数を調節するセンターデフなどを装着していない。従って4WDは空転の発生する雪道や悪路のみで使う。その代わり悪路走破力は高い。

 GRスポーツは、外装パーツの色彩などが異なる。タイヤサイズは、ZやXは17インチだが、GRスポーツは18インチに拡大される。サスペンションは、GRスポーツではショックアブソーバーがモノチューブタイプに変更される。

 こういった変更を受けて、価格は431万2000円だから、Zに比べて43万円高い。変更内容の割に、価格は高めの設定だ。

★買い得度(10点満点):3点

■プリウスPHV・GRスポーツ

●ベストグレード:S・GRスポーツ(384万2000円/2WD・電気式無段変速)

現行型は2016年登場のトヨタ プリウスPHV。GRスポーツは翌2017年に追加されている
現行型は2016年登場のトヨタ プリウスPHV。GRスポーツは翌2017年に追加されている

 ベーシックなプリウスには、GRシリーズは設定されていないが、プラグイン(充電可能な)ハイブリッドを搭載するPHVにはGRスポーツが用意される。

 PHVでは、エンジンを停止させて充電された電気で走行する時、ハイブリッド走行中に使うための発電機も駆動を担当する。つまり駆動用も含めて、2個のモーターで走るから、加速力を高められる。このパワフルなモーター駆動機能は、GRスポーツのチューニングと親和性が高い。

 プリウスPHV・S・GRスポーツの外観を見ると、前後に装着された専用バンパーなどにより、スポーティにドレスアップされている。内装の装飾や色彩などもGRスポーツ専用に仕上げられ、ベースのグレードとは雰囲気が異なる。

 足まわりも専用にチューニングされ、前輪側は車高を13mm下げた。エアロパーツやブレーキキャリパーなども専用タイプだ。

 プリウスPHV・S・GRスポーツの価格は384万2000円で、ベースになったSに比べると45万9000円高い。プラスされた機能や装備を考えると、価格アップは多めになる。

★買い得度(10点満点):4点

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