ホンダの基幹車種、アコードはカムリに比肩する実力も!
販売が低調なのを避けられないのが、日本における市場性の乏しい車種だ。その代表がアコードになる。全長が4945mm、全幅が1850mmに達するLサイズセダンだから、日本で売るにはラグジュアリーかスポーティでなければいけない。
それなのにアコードは北米向けだから、地味な実用セダンになった。後席は広くて快適だが、Lサイズセダンは空間効率を追求しなくても4名乗車に必要な居住性が得られる。ラグジュアリーかスポーティな価値観が欲しい。
それを与えると、2Lエンジンをベースにしたハイブリッドシステムの価値も際立つ。モーター駆動が主体だから、加速が滑らかでアクセル操作に対する反応も機敏。追い越し時の加速は、ノーマルエンジンに当てはめると3.5Lクラスになる。
その一方で燃費は、上級のハイブリッド「EX」が30km/L、ベーシックな「EX」なら31.6km/Lに達する。カムリもハイブリッド専用車だが、売れ筋グレードは28.4km/Lだから、アコードは燃費と動力性能の両方でカムリに勝る。
価格はハイブリッド「LX」が安全装備とナビまで標準装着で385万円。カムリ「G」の353万1600円に比べると少し高いが、凝ったハイブリッドの搭載も考慮すると、アコードが割安ともいえる。エアロパーツなどを装着したスポーティなグレードを加えるべきだ。
アコードはシビックと並ぶホンダの基幹車種だから、おろそかにはできない。基本的な機能は優れているので、好調に売れる仕立てや演出を施したい。
スバルの象徴レガシィの名を持つアウトバックへの期待
レガシィアウトバックは、ワゴンとSUVの中間に位置する個性的な車種だが、このコンセプトも新鮮味が薄れた。ボディは全長が4820mm、全幅は1840mmと大柄で、明らかに海外向けだ。
それでもレガシィは、三菱のパジェロと同様、スバルの根幹に位置する車種だから大切にしたい。
日本でアウトバックを好調に売るには、機能が凝縮されたスバル車ならではのイメージが欲しい。レヴォーグをベースにSUV化した方が、日本の市場にはマッチする。コンパクトになっても、XVよりはサイズが大きくヒエラルキーは保たれる。
セダンのレガシィB4も、同じようにコンパクトにすると良い。ベーシックセダンがインプレッサG4、スポーティセダンがWRX、そしてミドルサイズのプレミアムセダンがレガシィB4となれば、スバルらしいセダンの個性化を図れる。
改良次第でまだ「売れる」 時代に合った個性派キューブ
キューブは全長が4mを下まわる5ナンバーサイズのコンパクトカーで、背が高いから車内が広い。
しかも、内装は和風のテイストで仕上げ、前後のシートには十分な厚みがあり、乗員の体が沈んだところで、しっかりと支える。コンパクトカーでは珍しく、リラックスできる雰囲気が漂う。
今の背の高い車には、メッキグリルなどを装着して外観の存在感を強め、周囲を威圧するようなタイプが多い。
そのなかにあってキューブは、穏やかにゆっくりと走るイメージだ。これは貴重なコンセプトで、今の時代にも合っている。
それでも発売から10年近くを経過すると、売れ行きも下がる。コンセプトを変えずにフルモデルチェンジするのが理想だが、それが無理なら規模の大きなマイナーチェンジを実施したい。
緊急自動ブレーキを作動できる安全装備の採用は必須条件で、安定性と乗り心地のバランスなども改善したい。
コメント
コメントの使い方