スカイラインからハイブリッドが消えたのは当然の流れ!? 日産はe-POWERに本腰
あらためて整理すると、スカイラインの3.5Lエンジン+1モーター2クラッチハイブリッド搭載車が生産終了となるのは、ハイブリッドシステムが世代的に古く、そのハイブリッドシステムに組み合わせられているV6エンジンも世代的に古くなっていることが主要因と考えられる。日産としてハイブリッドシステムをe-POWER主体に移行するという技術ロードマップから、1モーター2クラッチハイブリッドが外れてしまっていることが、いったん整理するという判断につながったと考えるのが妥当だ。
逆にいえば、電動化戦略全体の流れをみれば、スカイラインというモデルが続く限りにおいて、今後もV6ツインターボだけに絞っていくとは考えづらい。スカイライン・ハイブリッドのオーダーストップというのは、未来永劫スカイラインは電動化しないという意味ではないだろう。日産のスポーツイメージを受け継ぐにふさわしい新世代のe-POWERが出てくるまでの、意志ある踊り場と捉えるべきだ。
事実、スカイラインを生産している栃木工場は、電気自動車「アリア」の生産開始に伴って、まったく新しい生産工法を採用したインテリジェントファクトリーへと進化している。その工場のお披露目では電気自動車だけでなく、エンジン車、プラグインハイブリッド車との混流生産も考慮しているという話もあった。
実際に栃木工場(インテリジェント・ファクトリー)では、電気自動車のアリアとエンジン車のフェアレディZが混流生産されるという。そうなると同工場で生産されるプラグインハイブリッド車がどんなモデルになるのかということが気になるが、それが次期スカイラインになるというのであれば、ハイブリッドを先行してオーダーストップしたことは納得感がある。
思えば、現行スカイライン(V37型)のデビューは2014年2月で、すでに8年以上が経っている。プラグインハイブリッド仕様となってフルモデルチェンジしてもおかしくないタイミングだ。スカイライン・ハイブリッドのオーダーストップは、電動化に逆行するものではなく、次なる電動化のステップアップへの期待を高めると捉えるのが、真の日産ファンといえるかもしれない。
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