日本車ならではのお家芸! からくり仕掛けの複雑なシートアレンジはどう進化した?

■セレナのシートアレンジは?

2016年7月に登場したセレナ。2018年2月にe-POWER追加、2019年8月にマイナーチェンジし、エクステリアを一新
2016年7月に登場したセレナ。2018年2月にe-POWER追加、2019年8月にマイナーチェンジし、エクステリアを一新

 日産のミニバンも進化を続けており、セレナもワンボックスワゴンであるバネットから離れた初代(バネットセレナとして1991年に登場)から息の長いモデルとして存在し続けてきた。

 現行型(5代目のC27型)セレナの発売は2016年8月。2018年3月にe-POWERを追加して以降販売は好調で、2018年度(2018年4月~2019年3月)にはミニバンカテゴリーで国内販売第一位を獲得している。

 このミニバンカテゴリーでは販売台数で常にトップを争っており、日産のエース的存在と言える。そんなセレナの期待の次期モデルは、2022年9月頃にデビュー予定だ。

 現行セレナのシートアレンジを見ていこう。日産のセレナに対する力の入れ具合がよくわかる。「スマートマルチセンターシート」は、前席と2列目シートで移動可能として、2列目シートをキャプテン/ベンチを選択できた(現行モデルのe-POWER仕様はキャプテンシート)。

 2列目シートは女性や子供でも軽くて動かしやすいよう、内部構造(素材)を見直して軽量化が図られ、横方向にスライドさせれば、最大690mmの超ロングスライドが可能としていた。

スマートシンプルハイブリッド車にはシートの1列目にも2列目にもセットできるスマートマルチセンターシート(写真の赤い部分)を標準装備。セカンドシートのスライド機構、横スライド機構も活用すれば、乗車人数や使い方に合わせて、さまざまなシートアレンジが可能
スマートシンプルハイブリッド車にはシートの1列目にも2列目にもセットできるスマートマルチセンターシート(写真の赤い部分)を標準装備。セカンドシートのスライド機構、横スライド機構も活用すれば、乗車人数や使い方に合わせて、さまざまなシートアレンジが可能
上/1-2-3列目ウォークスルーモード。シャイブリッド車でもスマートマルチセンターシートを移動させることで1列目、2列目、または2列目、3列目のウォークスルーが可能。下/2列スーパーリラックスモード。2列シートを超ロングスライド+横スライド(グレード別設定)
上/1-2-3列目ウォークスルーモード。シャイブリッド車でもスマートマルチセンターシートを移動させることで1列目、2列目、または2列目、3列目のウォークスルーが可能。下/2列スーパーリラックスモード。2列シートを超ロングスライド+横スライド(グレード別設定)
上/2列スーパーリラックスモード。2列シートを超ロングスライド+横スライド(グレード別設定)。下/2、3列目フルフラットモード
上/2列スーパーリラックスモード。2列シートを超ロングスライド+横スライド(グレード別設定)。下/2、3列目フルフラットモード
上/自転車載せモード。3列目の両シートを跳ね上げ、2列目のシート間スペースを使えばマウンテンバイクなどの大きな自転車が積める。下/ベビーケアモード
上/自転車載せモード。3列目の両シートを跳ね上げ、2列目のシート間スペースを使えばマウンテンバイクなどの大きな自転車が積める。下/ベビーケアモード

■一人勝ちのアルファードのシートアレンジは?

2021年度ミニバン販売NO.1のアルファード
2021年度ミニバン販売NO.1のアルファード
7人乗り:セカンドシートはエグゼクティブラウンジシート(プレミアムナッパレザー)
7人乗り:セカンドシートはエグゼクティブラウンジシート(プレミアムナッパレザー)
7人乗り:セカンドシートはエグゼクティブパワーシート(合成皮革)
7人乗り:セカンドシートはエグゼクティブパワーシート(合成皮革)
7人乗り:セカンドシートはリラックスキャプテンシート(ファブリック)
7人乗り:セカンドシートはリラックスキャプテンシート(ファブリック)

 2021年4月~2022年3月の2021年度新車販売台数では、コンパクトミニバン(8位、7万3661台)のフリードを抜いて堂々のミニバントップの7万9226台で7位にランクインし、名実ともにNO.1ミニバンとなったアルファード。

 アルファードには7人乗り、8人乗りがある。7人乗りは安いほうからリラックスキャプテンシート→エグゼクティブパワーシート、そしてエグゼクティブラウンジシートが用意されている。

 S、SタイプゴールドIII(特別仕様車、シート地はブランノーブII+合成皮革)が採用するリラックスキャプテンシートのセカンドシートは最大830mmのロングスライドが可能で、横スライドさせ、後端までロングスライド可能。ただし、オットマンはマニュアル式でアームレストも無段階回転式となる。

 GF、S・C、S・Cパッケージが採用するエグゼクティブパワーシートのセカンドシートは500mmロングスライド可能(手動)。オットマンは電動式で、折りたたみサイドテーブルは木目調加飾で豪華。リラックスキャプテンシート同様、2-3列目のウォークスルー機構を備えている。

 そして最も豪華なシートが、エグゼクティブラウンジ、エグゼクティブラウンジSが採用するエグゼクティブラウンジシートだ。ゆとりあるシートサイズに加え、上質な肌触りのプレミアムナッパレザーを採用し、140mm伸縮調整可能な電動オットマンを備えている。

 アームレストも3D木目調&金属調素材をあしらった格納式サイドテーブルは素晴らしいのだが、大型アームレストを採用しているため、ウォークスルーは厳しい。

8人乗り。セカンドシートは6対4分割チップアップシート
8人乗り。セカンドシートは6対4分割チップアップシート

 一方、エントリーモデルのX8人乗りとS8人乗りに装備されるシートはセカンドシートが6対4分割可倒チップアップシート、つまり3人乗りのベンチシートとなる。

 豪華かつウォークスルー機構が欲しいとなると、価格もガソリン、2WD、7人乗りで468万1000円とコスパに優れた、最も人気のあるS・Cパッケージ一択になるだろう。

7人乗りシートアレンジ。1/リアシートフルフラットモード。2/フロント・セカンドフルフラットモード。3/スーパーリラックスモード。4/最大積載モード
7人乗りシートアレンジ。1/リアシートフルフラットモード。2/フロント・セカンドフルフラットモード。3/スーパーリラックスモード。4/最大積載モード
8人乗りシートアレンジ。1/リアシートフルフラットモード。2/フロント・セカンドフルフラットモード。3/5人乗車+荷室モード。4/最大積載モード
8人乗りシートアレンジ。1/リアシートフルフラットモード。2/フロント・セカンドフルフラットモード。3/5人乗車+荷室モード。4/最大積載モード
3列目シート(5対5分割式)は左右両サイドを跳ね上げて収納するスペースアップ機能を採用
3列目シート(5対5分割式)は左右両サイドを跳ね上げて収納するスペースアップ機能を採用

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