日本車ならではのお家芸! からくり仕掛けの複雑なシートアレンジはどう進化した?

■コンパクトミニバンNO.1のフリードのシートアレンジは?

2016年9月に登場した現行フリード
2016年9月に登場した現行フリード
コンパクトミニバンとして定評を得ているフリード。2列シート仕様のフリード+(プラス)も用意。2列目キャプテンシートのFF車は360mmスライド。さらに1列目シート背面形状の工夫により、ひざ回りのスペースもたっぷり
コンパクトミニバンとして定評を得ているフリード。2列シート仕様のフリード+(プラス)も用意。2列目キャプテンシートのFF車は360mmスライド。さらに1列目シート背面形状の工夫により、ひざ回りのスペースもたっぷり

 ホンダのコンパクトミニバンには、ヒット作であるフィットベースとしつつも、現状では旧世代のプラットフォームを利用して作り上げられたフリード&フリード+(プラス)がある。

 6/7人乗りとフリード+の5/6人乗りを用意している。フィットで特徴的な2列目シートをフラットに前倒し収納可能なセンタータンクレイアウトを採用されていないのは、ハイブリッド用バッテリーを収納するための処置だ。

 2列目はキャプテンシートと、ベンチシート(6対4分割タンブルシート)が用意されており、多彩なシートアレンジが可能だ。特に跳ね上げ式の3列目シートは便利。コンパクトなミニバンながら3列目を跳ね上げればベビーカーや自転車が積めるのだ。

 ただ、その一方で通常のフル乗車状態のラゲッジスペースは狭いため、次期型では新型ステップワゴンのように床下収納方式になることを期待したい。

 ちなみに現行型フリードの登場は2016年9月で、2019年10月にはマイチェンを実施。7年目となる来年夏にモデルチェンジが計画されている。

フリードが人気の理由の1つはコレ。3列目シートの片側を跳ね上げればベビーカーが立てて積める
フリードが人気の理由の1つはコレ。3列目シートの片側を跳ね上げればベビーカーが立てて積める
キャプテンシートの「通路」を活かせば、自転車をそのまま積める
キャプテンシートの「通路」を活かせば、自転車をそのまま積める

■トヨタのベストセラーコンパクトミニバン、シエンタの実力は?

コンパクトミニバンとして評価を上げてきたシエンタ。3列7人乗りに加え、2列5人乗り仕様もラインナップ
コンパクトミニバンとして評価を上げてきたシエンタ。3列7人乗りに加え、2列5人乗り仕様もラインナップ

 シエンタも人気が衰えていない人気のコンパクトミニバンだ。

 取り回しやすいコンパクトなボディに、ハイブリッド仕様でもバッテリーをセカンドシート足元の下、薄型燃料タンクをセカンドシート下に搭載することで低床フラットフロアを実現するなどの工夫が見られるが、シートアレンジで注目すべきは3列目シートの「ダイブイン機構」。

 3列目シートを折り畳んで2列目シートの座面の下に収納可能。

 2列目シートを前転(タンブル)させて、3列目シートの背もたれを倒した後、3列目シート後部に備わるひもを引きながら前方へと落としこめるため、3列目シートを「消滅」させることができ、2列シート仕様に変化させられるというものだ。

 2015年7月に登場したシエンタだが、登場から3年目となる2018年9月にマイチェンを実施しており、このマイチェンからもすでに3年半が経過。

 本来は2021年8月にモデルチェンジの計画だったが、コロナ禍、半導体不足などの影響により、トヨタ車全体のモデルチェンジ計画が押して、約1年先送りとなったという経緯がある。

 最新の情報では、シエンタは今年8月、新型にフルモデルチェンジする予定。ぜひ新型では現行モデルにはない、ウォークスルーのできる2列目がキャプテンシートの6人乗り(現行フリードはこちらがメイン)を用意してほしいものだ。

シエンタ 3列シート7人乗りのインテリア。2列5人乗りはあるがフリードにはあるセカンドシートがキャプテンシートの6人乗りがないのが痛い
シエンタ 3列シート7人乗りのインテリア。2列5人乗りはあるがフリードにはあるセカンドシートがキャプテンシートの6人乗りがないのが痛い
3列目シートの2列目床下に収納可能な「ダイブイン機構」は秀逸
3列目シートの2列目床下に収納可能な「ダイブイン機構」は秀逸
【画像ギャラリー】まるで走る忍者屋敷!! 日本のミニバンの「からくり仕掛け」満載のシートアレンジ(18枚)画像ギャラリー

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