ただ、作動させないほうがいい場合とはいつか?
ただ、パーキングブレーキを利かせない方がいい場合もあります。冬の寒い時期、寒冷地ではブレーキパッド付近に付着した水分が凍ることで、ブレーキが解除できなくなってしまうことがあります。冬の寒冷地では、手引き式・足踏み式パーキングブレーキを利かせないでそのまま、電動パーキングブレーキの場合もPレンジにした後で、E-PKBを解除しておきましょう。
その場合、自然発車を防ぐため、できるだけ平らな場所に止め、やむを得ず傾斜のある場所に止める場合には輪留めを使うか、クルマがずれ落ちたときにフロントタイヤが縁石にぶつかるよう、ハンドルを切っておくことは必要です。
そのほか、駐車の際の注意点として、駐車スペースの輪留めには、タイヤをつけ過ぎてはいけない、ということも知っておいてほしいです。タイヤが輪留めに押し付けられることで、サスペンションやタイヤへのダメージが蓄積してしまい、長年続けることでクルマの寿命を縮めています。ゆっくりとクルマを進めて、タイヤが輪留めに軽くタッチしたら、クルマを少しだけ前に出し、輪留めから離すようにしましょう。
停止したままハンドルを回す据え切りも、かつてはパワステを痛めるとしてNG行為とされていましたが、昨今のステアリングシステムであれば、据え切り操作でかかる力を見越して耐久性を設計していますので、ステアリング機構が壊れる心配はほとんどありません。ただし、接地しているフロントタイヤのトレッド面は、地面でグリグリと削られていますので、運転が上手い方は、据え切り操作を、クルマを少しだけ動かしながら行なっています。
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クルマは、軽自動車でも車重は1トン近く、大型ミニバンともなれば2トン近くにもなります。たとえ自然発車してしまったことに気がついたとしても、クルマを支えて人力で止めることはまず不可能。運転席に飛び乗ってパーキングブレーキを利かせる以外には、クルマを止める方法はありません。安全管理はドライバーの責務。クルマを止めたあとは、駐車の操作をしっかりと行ったか、いま一度確認してから、クルマを離れるようにしてください。
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