ハンドリングのハイブリッドか、トルクの22XDか!? ――3代目マツダ アクセラ 連載【おっさんはこれに乗れ!】

■ハイブリッドはワインディングでベストの走り!

 というわけで、2013年から2019年まで生産された3代目アクセラは、カーマニア的には傑作。さすがにデザインはマツダ3の入魂ぶりに負けるが、ハンドリングや乗り心地は、クルマ好きのおっさんなら間違いなく感動モノである。

欧州テイストなスタイリングの3代目アクセラ。先代型(2代目モデル)よりシンプルで大人っぽい雰囲気となった
欧州テイストなスタイリングの3代目アクセラ。先代型(2代目モデル)よりシンプルで大人っぽい雰囲気となった

 では、3代目アクセラではどのグレードがおすすめなのか、2つほどスイセンさせていただきます。

●スイセングレードその1
「セダン ハイブリッド」

 アクセラの足まわりのよさは、ヨーロッパの実用車そのもの。具体的にはフォード フォーカス(2代目)に近く、カッチリしているんだけどしなやかで、タイヤが路面をつかんで離さないフィーリング満点だ。どこまでも走って行けそうな気にさせられる。

 なかでも一番感心したのは、ハイブリッドの足まわりだ。ハイブリッドシステムはプリウスのものを使っているが、エンジンはマツダ製で排気量は2.0L(プリウスは1.8L)。出力は3代目プリウスと同じ99psだが、なにしろシャシーがアクセラなので、走りはまったくレベルが違う!

 ハイブリッドバッテリーを車体後方に積んでいるため、前後重量配分がよく、ワインディングでのハンドリングは、アクセラのなかでもベストだった。

 といっても販売は、バカ売れする3代目プリウスを尻目に鳴かず飛ばずだったが、いまコイツを中古車で選択するオッサンは、「悟りの境地じゃのう……」と、カーマニアから尊敬されるに違いない。

 狙いは、モデル末期の高年式車。2018年式でも150万円前後で買える。150万円で20km/L以上走ってハンドリング抜群のコンパクトセダンなんて、アクセラハイブリッドだけ!

■余裕の走りでロングドライブにも最適なディーゼル!

マツダ渾身の効率化技術「スカイアクティブ」にクリーンディーゼルを組み合わせたスカイアクティブディーゼル搭載モデル
マツダ渾身の効率化技術「スカイアクティブ」にクリーンディーゼルを組み合わせたスカイアクティブディーゼル搭載モデル

●スイセングレードその2
「スポーツ22XD」

 マツダ得意のSKYACTIVディーゼル搭載モデル。セダンにも22XDはあるが、やっぱりハッチバックの「スポーツ」のほうがスポーティでカッコいいので、こちらを選びました。

 なお、2017年に1.5Lディーゼル(15XD)が追加されておりますが、おすすめは断然2.2Lの22XD。1.5と2.2じゃ、パワーもトルクも比較にならないほど違う!

【1.5スカイアクティブD】
最高出力 105ps/4000rpm
最高トルク 270Nm/1600rpm

【2.2 スカイアクティブD】
最高出力 175ps/4000rpm
最高トルク 420Nm/1600rpm

 比較的軽量なボディに2.2Lディーゼルの組み合わせは、ダッシュ抜群! おっさんも大喜びだ。おっさんになると高回転域まで回すのはかったるくなってくるが、低い回転からぐぐぐっと大トルクを絞り出す大排気量ディーゼルはおっさん殺し! ディーゼルなので燃費もいいし軽油は安い。ロングドライブなら、燃料代はハイブリッドとほぼイーブンでイケる。

 ただし22XDは、3代目アクセラのなかで最もフロントヘビー。コーナーではノーズが重く、アンダーステアもやや強い。アクセラハイブリッドとはかなり正反対の性格になるが、足まわりのしなやかさは共通している。こちらも中古車相場は150万円前後。コーナリングを取るか加速を取るか、お好みでお願いします!

※       ※       ※

 3代目アクセラには、実はもうひとつ、超通ウケなグレードがある。1.5Lガソリンの6速MTモデルだ。最もノーズは軽く操縦性は軽快。それが6速MTで楽しめる。

 が、おっさんの私は、あえてスイセンはいたしません。やっぱりパワー/トルクがなさすぎてツライ……。エンジンフィールにも特筆すべきものはないし。シブイと言えば猛烈にシブイのですが、MT車ならコレを選ぶより、スイスポ(スズキ スイフトスポーツ)のほうが断然イイと思うであります。

【画像ギャラリー】いまおっさんが乗るべきマツダ アクセラ(3代目)を写真で見る!(6枚)画像ギャラリー

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