アルファード、ランクル、ルーミー…「天下無双のクルマ」はどれ?

■Section 02

■TOYOTA ランドクルーザー200

●強さと豪華さを兼ね備えた「陸の無双」

SUVは悪路を走るための4WDとして誕生したが、力強いボディ形状が人気を得て独自の発展を遂げた。今のSUVは前輪駆動をベースにしたシティ派が主力だ。悪路を走る野性の本能が忘れ去られようとしている。そんな今だからこそ70年近く悪路を走り続けてきたランドクルーザー200を“無双”と讃えたい。SUVの外観がファッションではなく、必然であることを問いかけている。

●渡辺陽一郎の“無双度”チェック……91

■TOYOTA ハイラックス

●今 日本で唯一のピックアップトラック

ハイラックスは、今の日本では唯一のピックアップ4WDだから、このカテゴリーの王者だ。しかし生産国のタイなど海外では普通のクルマになる。またかつての日本には、ダットサンを筆頭にピックアップ4WDが多かった。それでも現行ハイラックスは、ミリ波レーダーと単眼カメラを使った歩行者対応の緊急自動ブレーキを採用するなど先進的だ。着実に進化している。

●渡辺陽一郎の“無双度”チェック……78

■LEXUS LS

●12年ぶりFMCの日本最高級サルーン

レクサスの最上級車種とあって安全装備は先進的。デザインも相応に新しいが、すべて想定の範囲内。1000万円クラスの高級車が、11年ぶりにフルモデルチェンジするとなれば感動は不可欠だろう。初代セルシオ(海外では初代LS)は世界一静かでスムーズなセダンだと驚嘆させられたが、現行型にはそれがない。“無双”とはいい難く、国産最上級セダンなのに話題性が乏しい。

●渡辺陽一郎の“無双度”チェック……85

■LEXUS LC

●欧州プレミアムと勝負する高級クーペ

外観はカッコよく加速力も凄いと思ったが、“無双”かと問われると厳しい。V型6気筒3.5Lのハイブリッドは、メリハリのある有段変速の運転感覚が持ち味だが、V型8気筒の5ℓは旧来のエンジンだ。運転支援の機能も操舵制御は未熟で、乗り心地も高級車にふさわしくない。この点は開発者も認識しており、今後の課題とのことだった。従って無双度も高まらない。

●渡辺陽一郎の“無双度”チェック……72

■NISSAN ノート e-POWER

●新感覚の走りが楽しいコンパクト

e-POWERは、アコードやアウトランダーPHEVなどと同様のシリーズハイブリッド。高コストだが特別な技術ではない。しかし凄いと錯覚させて大ヒットに導いたのは、ノートe-POWERではなく、その宣伝戦略が無双だったからだ。「それを人は発明って呼ぶんだ。そうだろう? ミスター・エジソン」と矢沢永吉が言う。こんなCMを平気で製作できるのは“無双”なクルマだけだ。

●渡辺陽一郎の“無双度”チェック……90

■NISSAN  リーフ

●世界で最も売れている量産電気自動車

先代(初代)リーフは世界初の量産電気自動車だ。バッテリーが疲労する、電欠が心配、外観がカッコ悪い等々、色々な悪口をいわれながらも頑張って走り続けた。2代目の現行型は先代の発展型で新鮮味は乏しいが、JC08モードの航続可能距離を400kmに伸ばした。2018年中に60kWhの駆動用電池を搭載して、600kmに達する仕様も加える。人知れず研鑽を積み高みを目指すのも無双にしかできないことだ。

●渡辺陽一郎の“無双度”チェック……98

■Section 02 まとめ

このセクションの注目車はリーフ。実に98%の「無双度」となった。

燃料電池のMIRAIと並ぶ唯一無二の存在となる電気自動車のリーフ。2代目となりすべての性能が向上した

確かにこれほど一般的なEVはなく、競合車も皆無となれば「天下無双」の満漢全席。前ページのMIRAIと同じパーセントを獲得するのも納得だ。このほかランクル200(91%)とノートe-POWER(90%)が「天下無双」に認定。エンジンを充電専用に使うノートe-POWERの新しさが光る。

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