かつてアメリカにあった自動車メーカーであるデロリアン・モーター・カンパニー(DMC)が唯一リリースし、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に登場したタイムマシンのベースカーとして使われた『デロリアン(正式な車名はDMC-12)』が登場してから41年。
デロリアン・モーター・カンパニーは2022年5月30日、次世代EVの『アルファ5』の写真を公開した。
アルファ5のボディサイズやボディカラーなどの詳細は、2022年8月に米国で開催される「ペブルビーチコンクールデレガンス」のプレビューイベントで明らかにされる予定となっている。
今回はアルファ5とはどういったクルマとなるのか? そしてデロリアンとはどのような存在だったのかについて迫っていきたい。
文/桃田健史
写真/デロリアン・モーター・カンパニー
■デロリアン復活! アルファ5とはどのようなクルマなのか
あのデロリアンが復活する。そんなニュースが2022年5月末、ネットを中心に一気に広がった。DMC(デロリアン・モーター・カンパニー)が、BEV(電気自動車)の「アルファ5」をオンラインで公開したからだ。
デザインは、日本メーカーの量産車でも馴染みの深いイタルデザインが手掛けた。ガルウイングを持つ4シーターグランドツアラーといった雰囲気がある。
公開された車両データは、最高速度が時速155マイル(248km/h)、加速性能は停止状態から時速60マイル(96km/h)までが2.99秒。搭載する駆動用の電池容量は100kWh以上で満充電での航続距離は300マイル(480km)以上としている。電池セルの種類など技術的な将来については未公開だ。
アルファ5の実車は、2022年8月に米カリフォルニア州モントレー近郊で行われる、恒例のコンクール・デレガンスで世界初公開されるという。
アメリカの各種報道によると、量産車の販売は2024年の見込みで、ファーストエディションの価格は17万5000ドル(1ドル134円換算で2345万円)となる。販売予定台数は88台とのことだ。
デロリアン・モーター・カンパニー関係者の話として、88という数字は映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場したDMC-12改造車がタイムマシンとして作動するスピードが時速88マイル(141km/h)であることに由来する。
動力性能データでも、停止状態から時速88マイルまで4.35秒という表現をしているのが、いかにもデロリアンらしい。
コメント
コメントの使い方