過信は絶対禁物!! 衝突軽減ブレーキ(AEB)が作動しない条件とは?

■タイプによって感知できない状況もある

AEBはタイプ別に感知しやすい状況、感知しにくい状況がある(taniho@AdobeStock)
AEBはタイプ別に感知しやすい状況、感知しにくい状況がある(taniho@AdobeStock)

 またAEBにはいくつかのタイプがあり、その仕組みによって得手不得手があるので要注意。

●カメラ方式
カメラ方式は、対向車や白線に加え、歩行者も認識できるのが強味だが、逆光や悪天候に影響されて適切に認識できない可能性がある。

●ミリ波レーダー方式
ミリ波レーダー方式は、天候の影響を受け難く、探知距離が長いのが利点。しかし、形やサイズを正確に把握することが難しく、歩行者や自転車などの認識はやや苦手。

●赤外線レーザー方式
赤外線レーザー方式は、レーザーの数を増やすことで歩行者や障害物のおよその輪郭を認識できるとされている。その反面、雨・雪・霧などの悪天候の影響を受けやすく、荒天時は適切に認識できない可能性がある。

 ただし、最近のクルマはこれらの方式を複数組み合わせて、弱点を補っていて、より安全性の高いクルマが増えているのは間違いない。

■車検の検査項目にもAEBが加わる

 最後に車検についても触れておこう。先述の通り、2021年11月から新型車のAEBの義務化がはじまっており、それらのクルマが最初の車検を迎える2024年10月から、AEBなど運転支援装置も車検の検査項目に加えられることが決まっている(義務化前のクルマは対象外)。

 車検の現場では、実際に走行させてAEBの機能をチェックするわけではなく、OBD(車載式故障診断装置)を用いて検査をする方式で話が進んでおり、すでに、2021年年10月から電子的な検査のプレテストがはじまっている(必要な情報管理に関する実費として、一両当たり400円を(独)自動車技術総合機構が徴収!)

 電子的な検査の対象となる装置は、下記の通り。

●運転支援装置
 1)衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)
 2)自動命令型操舵機能(レーンキープ)等
●自動運行装置
●排ガス関係装置

 車検の検査ラインでOBDにスキャンツールを接続し、保安基準不適合の故障コード(特定DTC)を検出した場合は不合格。

 対象は、2021年以降の新型の乗用車、バス、トラックで、正式な検査開始は2024年(輸入車は2025年)からだ。

【画像ギャラリー】「自動ブレーキ」という認識は大間違い!! 衝突被害軽減ブレーキは万能ではない!!(6枚)画像ギャラリー

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