クラウンすら「転向」へ舵を切るこの時代に。プロ4氏が考える「それでもFRに拘る意味」

■国沢光宏氏の見解

国沢氏も買おうと考えているという、FR期待の星・新型フェアレディZ(日産)。その仕上がりが気になる!
国沢氏も買おうと考えているという、FR期待の星・新型フェアレディZ(日産)。その仕上がりが気になる!

 新型フェアレディZを買おうか迷っている。試乗して楽しかったらその場でオーダーしようと思ってます。

 なんでフェアレディZかといえば、おそらく純エンジンで走る最後のFR車になるだろうからだ。人の研究者によれば「楽しい」と感じる挙動のなかに「滑りをコントロールする」というものがあるという。

 サーフィンやスキー、スノーボードなどすべてテール流してコントロールしている。FR車を滑らせて走っている時の感覚とヒジョウに近い。

 完全に滑らなくても「滑りそうな感覚」だって楽しさを感じるそうな。興味深いことに「楽しさ」を演出しようとすると、電気自動車も後輪駆動が好ましいという。遠からず全域で同じトルク出しレスポンスいい電気自動車で楽しい後輪駆動車が出てくるかも。

■斎藤 聡氏の見解

 FR車は前輪が舵、後輪が駆動と、役割分担することでよりタイヤのグリップ性能を引き出せます。加えて、駆動輪を滑らせることで舵の役割も。

 派手なドリフトだけでなく、アクセルの踏み加減で微細な滑りを生じさせ、旋回を補助、ドライバーが意図的に操作できるところに“運転の楽しさの奥深さ”があるわけです。

 昔、そうした走りを楽しむためには繊細で難しいアクセル操作やハンドル操作が必須でしたが、最新のクルマは電子デバイスにより、突然リアタイヤがスライドしてスピンしたり、プッシュアンダーが出てカーブを曲がれないといったFR車ならではの運転のデリケートさが(ほぼ)皆無。

 安全装備が進化した今こそFR車のスポーツドライビングを安全に楽しむことができるようになっています。

【画像ギャラリー】これ「だけ」!? それとも「こんなに」!? FRを採用する国産車たち(28枚)画像ギャラリー

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