SUV BEV スポーツ 軽…どのクルマが一番売れたのか? 2022年前半のカテゴリー別販売動向総括!!!

■BEV編

 純粋な電気自動車は、実質的にリーフ(日産)の独り勝ちだ。

 リーフは初代(先代)モデルを2010年に発売して注目され、ファミリーカーとして使える実用性と割安な価格を両立させて人気を得た。

 現行リーフX・Vセレクションはプロパイロットなどを装着して、経済産業省が交付する約79万円の補助金を差し引くと、実質価格は約316万円に収まる。

 プリウスAツーリングセレクションと同等で割安だ。

 そのほかホンダe(ホンダ)、UX300e(レクサス)、MX-30 EV(マツダ)ともビックリするくらい少ない。

 しかし今後は流れが変わる。

 軽自動車のサクラ(日産)eKクロスEV(三菱)は、55万円の補助金を差し引くと、ベーシックグレードの実質価格は180万円台だ。

 航続可能距離が短くても不満の生じないセカンドカー需要が高まる。

 納車が安定してきたアリア(日産)、新規のbZ4X(トヨタ)ソルテラ(スバル)にも期待だ。

BEV販売台数(2022年1~4月)
BEV販売台数(2022年1~4月)

■スポーツ&GT編

初代ほどのインパクトはないが、着実な販売のGR86(トヨタ)
初代ほどのインパクトはないが、着実な販売のGR86(トヨタ)

 日本では若年層のクルマ離れなどにより、スポーツカーの需要が激減した。海外でも減少傾向だ。

 そこを考えると、スポーツ&GTの選択肢は多い。

 販売1位は2021年に登場したGR86(トヨタ)だ。動力性能も高く、後輪駆動の採用と相まって人気を得た。

 姉妹車になるBRZ(スバル)の売れゆきは、GR86の29%だが、スバルの店舗数はトヨタの10%だ。そこを考えるとBRZも健闘している。

 2位のスイフトスポーツ(スズキ)は、運転感覚が楽しく実用性も優れ、価格は約200万円だ。

 人気を高め、スイフト全体の48%をスポーツが占める。3位はロードスター(マツダ)で、コンパクト&ミドルサイズが好調だ。

スポーツ&GT販売台数(2022年1~4月)
スポーツ&GT販売台数(2022年1~4月)

■軽自動車編

 今は全高が1700mmを超えるスライドドアを備えたスーパーハイトワゴンが人気で、軽乗用車の50%以上を占める。

 その典型がN-BOX(ほんだ)で、2022年1〜4月には、1カ月平均で2万台以上を届け出した。同じ時期に国内で売られたホンダ車の38%に相当する。

 2位のタント(ダイハツ)、3位のスペーシア(スズキ)もスーパーハイトワゴン。

 4位のワゴンR(スズキ)は、50%前後はスマイルだから、5位のルークス(日産)を含めてスライドドア車の人気が圧倒的に高い。

軽自動車販売台数(2022年1~4月)
軽自動車販売台数(2022年1~4月)

■ハイブリッド車

 今は小型/普通乗用車の約45%を、モーターを搭載する電動車が占める。

 その主役がハイブリッドで、1位はアクア(トヨタ)、2位はノート(日産)と続く。コンパクトで価格の割安なハイブリッド専用車とあって販売も好調だ。

 また正式なデータではないが、ヤリスクロス(トヨタ)もハイブリッド比率が約70%と高く、2022年1〜4月の合計が約2万1000台に達する。

 ホンダは現行フィット以来ハイブリッド比率を高める戦略を推進し、コンパクトを中心に、ハイブリッドが大増殖。

■2022年1~4月全車販売ランキング

 2022年累計の全車販売ランキングを見ると、上位10車中4車が軽自動車で、3車はスライドドアを備えたスーパーハイトワゴンだ。

 1位のN-BOX(ホンダ)はその代表で、タント(ダイハツ)スペーシア(スズキ)が続く。

 2位のルーミー(トヨタ)も、スーパーハイトワゴンの小型車版で、軽自動車の販売動向に沿った開発方針で成功。

 3位はライズ(トヨタ)で、ハイブリッドを選べる5ナンバーサイズのコンパクトSUVという位置付けは、今の人気を反映している。

 高価格車なのに突出して高い人気を誇るのがアルファード(トヨタ)だ。

 売れ筋価格帯は400万円以上だが、半額以下の車種に交ざって健闘した。以前のクラウンに相当する存在だ。

 なお今後は2022年に登場した長い納車待ちが続くノア&ヴォクシー(トヨタ)、正式発表されたステップワゴン(ホンダ)に期待したい。

2022年1~4月全車販売ランキング ※付き車種の販売台数はトヨタ自動車調べ。16位以降60位までの車種と販売台数は画像ギャラリーの最後に
2022年1~4月全車販売ランキング ※付き車種の販売台数はトヨタ自動車調べ。16位以降60位までの車種と販売台数は画像ギャラリーの最後に
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