昔のF1さながらのV12サウンド炸裂!! 新型ランボルギーニ カウンタック試乗!

昔のF1さながらのV12サウンド炸裂!! 新型ランボルギーニ カウンタック試乗!

 2021年8月、ペブルビーチでのワールドプレミアで公開されたランボルギーニ ニュー・カウンタック(LPI 800-4)。

 あれからおよそ1年。ランボルギーニ本社のある北イタリアのサンタアガタで開催されたニュー・カウンタック試乗会の模様をお届けする。

文、写真/木村好宏

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■乗降性が大幅に改善され、アクロバティックな姿勢は不要

オリジナルの要素を巧みに取り入れながら、現在見ても未来的なオリジナルのスタイルをさらに洗練させた新型ランボルギーニ カウンタック(LPI 800-4)
オリジナルの要素を巧みに取り入れながら、現在見ても未来的なオリジナルのスタイルをさらに洗練させた新型ランボルギーニ カウンタック(LPI 800-4)

 ペブルビーチでのワールドプレミアからおよそ1年が経過、待ちに待った新型ランボルギーニクンタッチ(カウンタック)の試乗会がランボルギーニ本社のある北イタリアのサンタアガタで開催された。

 我々の前に現れたインパクト・ホワイトのニュークンタッチのボディサイズは全長4870mm、全幅2100mm、全高1140mmで半世紀前のオリジナルモデルよりも730mm長く、70mm高い。

 チーフデザイナーのミチャ・ボーカートは「単なるレトロではない!」と主張するが、前方に鋏のように跳ね上がるシザースドア、フロント・ウィンドの切り抜き、六角形ホイールオープニングとテレフォン・ダイアル・ホイール、そしてNACAダクトなどのオリジナルアイコンが残され、特に斜め正面から見ると親戚関係にあるのがわかる。

 しかし、風洞で鍛え上げられたワンモーション・ウェッジ・ボディには風を遮るような角型のリトラクタブルヘッドライトやエアインテークは見られず、時代の隔たりを感じる。

 同じように時代を感じたのは乗降性で、高くなったルーフと剛性の高いカーボンボディによって可能になった低く細いサイドシルのおかげでキャビンへの乗り込みにアクロバットな姿勢をする必要はなくなった。

 室内は大人ふたり分の必要にして充分な空間だが、ルーフは比較的低いものの透明度の変わる液晶ガラスで圧迫感はない。また、昔はペリスコープと名付けられて狭かった後方視界もニューモデルでは問題なく確保できている。

■インテリアもデジタル化され現代的に

大型の液晶モニターでデジタル化されたメーターパネルはもはや未来の乗り物。センターコンソールに並ぶインフォテイメントパネルとスイッチ類は、運転席というよりコックピットという呼び名がふさわしい
大型の液晶モニターでデジタル化されたメーターパネルはもはや未来の乗り物。センターコンソールに並ぶインフォテイメントパネルとスイッチ類は、運転席というよりコックピットという呼び名がふさわしい

 正面のデジタルコックピットには大きく弧を描いたタコメーターとシフトインジケーター、そして速度が表示される。また、カーボンフレームのセンターコンソールにはインフォテイメントパネル、そして空調やシートヒーターなどのアナログスイッチが並んでいる。

 好ましいことにステアリングホイールはいわゆるマルチファンクションではなく、ステアリングの操作に専念できる。この日は確認できなかったが、まるで触ってはいけないような真っ赤なカバーを押し上げてスターターボタンを押すと6.5LのV12エンジンが目覚める。

 パワートレーンは基本的には2019年にわずか63台が販売された「シアン」と同じMHEVで、スーパーキャパシター(コンデンサー)によって駆動される34psの電気モーターが組み合わせられる。

 このシステムは軽量で作動がすばやく、大排気量スタンダード・アスピレーションICEの補佐を行う。

 システム出力は814ps、最大トルクは720Nmを発生、組み合わされるトランスミッションはアベンタドール以来ランボルギーニの看板となっているメイドインイタリーのISR7速セミATで、シングルクラッチながらデュアル・クラッチ方式よりもすばやく快適なシフトワ―クを提供する。

次ページは : ■パワフルなV12エンジンをさらにモーターがアシスト

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