クロスオーバーSUV化という「大変革」により世間を驚かしたトヨタの新型クラウン。
そんな大きな変革を行なったトヨタだが、過去にもビッグネーム車において大きな変革を行なってきた。変革を行なった狙いや理由、背景には何があったのか、に迫る!
※本稿は2022年6月のものです
文/片岡英明、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年7月10日号
■トヨタ カローラ(1966年初登場・現在12代目)
●こんなクルマ……大衆車として誕生したカローラは56年もの歴史をもつ。2代目からはスポーツモデルを加え、5代目からセダンはFFレイアウトが採用された
1995年春にカローラはモデルチェンジして8代目がベールを脱いだ。
走行性能や安全性を大きく進化させ、時代の要請でもある燃費も向上させた。それでいて最大50kgもの軽量化を実現したのである。
讃えられるべきなのだが、バブルが弾け、インテリアも装備も割り切って絞り込んだ。当然、コストダウンが目につき、驚くほど安っぽかった。
その前の6代目と7代目カローラはチョー豪華だ。メカニズムの信頼性も高かったから、ユーザーは乗り換えなかった。そのため人気は一気に下降線を辿ったため、開発陣はテコ入れに奔走することになる。
そこで9代目で質感を高める努力に力を注ぎ、続く10代目ではセダンにアクシオのサブネームを与えた。変化させたことにより往年のファンが買い替えてくれた。
■トヨタ マークII(1968年初登場・11代終了 ※2019年消滅)
●こんなクルマ……初代はコロナとクラウンの間を埋める上級パーソナルカーとしてデビュー。1980年代にはハイソカーブームの代表的モデルとして一時代を築いた
マークIIは1980年秋に4代目が登場した。
クラウンに近い車格にまで成長を遂げ、デザインだけでなくメカニズムも大きく進化している。2Lの直列6気筒エンジンは新設計だ。そして1982年のマイナーチェンジの時にトヨタ初の直列6気筒DOHC4バルブエンジンを登場させている。
それまで目を向けなかった若者たちもツインカム24に飛びつき「ハイソカー」ブームが沸き起こった。
次の5代目もスーパーホワイトの4ドアHTが爆発的にヒット。社会現象にもなっている。
だが、1990年代になるとセダンは求心力を失い、販売は大きく落ち込んだ。そこで兄弟車を整理し、通算10代目からはマークXを名乗った。
V型6気筒エンジンを積み、デザインもアグレッシブだから話題をまき、盛り返している。
コメント
コメントの使い方どれだけ変化や新しさを謳おうと、クラウンが日本を捨てた事実は変わらないよね。車幅が広すぎるもん。いまどき1800mm越えは当たり前なんていう奴がいるが、だったらハリアーが居るから尚更クロスオーバーなんて要らない子なんだよなぁ。おまけにセダンは1900mmだ。こんなのLSのトヨタ版じゃないか。非常に残念だ
デザイン等々、色々と言われているけど何より車幅1,800mmを捨てたことが全て。
一番ガッカリしたポイントはそこ。