初代エクストレイルユーザーを取り込むことが「使命」
日産のマーケティング担当者によると、エクストレイルのようなL/Mクラスを購入するユーザーの年齢層は、ここ10年で40代以上の比率が増加(66%→75%)しており、このセグメントの購入価格帯も350万円以上が過半数を占め、「タフさ(走破性)」だけでなく「上質さ」が、さらに求められるようになったという。
エクストレイルといえば、初代の「タフギア」というキャッチフレーズが有名だが、根本にあったコンセプトは、「4人が快適で楽しい、200万円の使える四駆」だという。若い人から子育て世代まで、幅広い世代に、エクストレイルを使って楽しんでもらいたい、という想いが込められていたそうだ。
かつて、その初代エクストレイルを20代で購入した世代は、現在40代。若いころよりも懐に余裕が出て、目が肥えてより上質なクルマを求めるようになっていると思われる。新型エクストレイルは、そのニーズにぴったりとあてはまるモデルに仕上がっているといえ、これらのユーザーを取り込んでいくことが、新型エクストレイルに課された役割であり、使命であろう。
■生産台数が通常に戻れば売れるはず!!
新型エクストレイルは、純ガソリンモデルがないこと以外、欠点は見つからないほど、素晴らしいモデルであり、日産最上級SUVに恥じない仕上がりだ。しかし、SUVばかりが売れる昨今、SUVの商品力はどれも高く、ライバルメーカーからも、続々と魅力的な新型車が登場している。
厳しい戦いとなるのは間違いないが、新型エクストレイル自体の仕上がりに加えて、ノートやノートオーラ、アリアやサクラ、フェアレディZなどで、日産車に対する風向きが変わってきていることを考えれば、エクストレイルはかなり期待できるのではないか、と筆者は考える。
心配なのは新型車の納期が異常に長くなっていることだが、とある日産ディーラーによると、在庫車ではなく発注となると、現時点(2022年7月末時点)で、すでに2023年の2月出荷、3月納車となるそうだ(グレード、オプション問わず)。こればかりはどうしようもないところだが、日産を背負っているといっても過言ではない新型エクストレイルの行方には、今後も注目していきたい。
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