600万切りのベンツC180登場でレクサス含めDセグサルーン戦線はどう変わったのか?

■9速ATのスマートかつワイルドな加速!

 さらに走り出してしまえば、9速ATは非常に賢いギヤチェンジを行う。多段化によるギヤ to ギヤの変速比が接近しているから、エコに走りたい時は少ないアクセル開度でも次々にシフトアップして、低回転で燃料消費量を抑えてくれる。

 アクセルをグッと踏み込んでホットに走りたい時は、各ギヤでしっかり高回転まで回してF1マシンのようにシフトラグの小さいシフトアップで加速する。パドルを使用したダウンシフトも早く、しっかりエンジンブレーキを使用してコーナーへのターンインが可能。

 そこから加速してコーナーを脱出する時にもモーターによるブースト加速がヘルプするのでなかなかスポーティなドライビングだ。

 また、安全装備面ではSクラス譲りのインテリジェントドライブなど、ふいに現れた渋滞後尾への衝突回避及び軽減ブレーキやレーンキープアシストなど、メルセデスならではの安全装備が目につくのだ。

■ハイブリッドでありながら鋭くスポーティ:レクサス IS300h

レクサス IS300h(F SPORT)
レクサス IS300h(F SPORT)

 では、迎え撃つレクサスIS&スカイラインといった国産勢。まずは価格を軸に比べてみよう。

 レクサスIS 300h F SPORTが580万円。スカイラインはV6ターボ最安のGTは435万3800円でターボ最強の400Rは562万5400円だ。

 まず、レクサスIS300hは直4の2.5L+ハイブリッド。特に2.5Lのエンジンを採用するハイブリッドシステムはカムリにも採用されていて、FFのカムリ用をFRのIS用にコンバートしたもので、なかなかのハイブリッドらしからぬエンジンそのもののピックアップが鋭くスポーティ。

 しかも燃費は18.0km/L(WLTCモード)とかなりのエコ。2021年のマイチェンではデザイン以外に走りの性能が大きく強化。特にハンドリングは欧州車を凌ぐほど。単純にハンドリングだけを比較すればC180よりも上!

 室内静粛性も含めてレクサスらしい高級車に仕上がっている。安全装備面でもC180に匹敵する装備だ。負けているとすればやはり内外装の今風な先進性。インパネ周りの先進感はC180にはかなわないね。

■改めて「アリだな」と感じる:日産 スカイライン

日産 スカイライン
日産 スカイライン

 ではスカイラインに行こう。まずね、安いねスカイライン! 見直しました日産! ハイブリッドにはあったプロパイロット2.0は付いていないけど、やはりV6の3.5LターボでGTの走りもイイ。最強パワーの400Rは405ps/475NmでもC180より安いわ。スカイラインもありだな、と改めて感じています。

 で、負の部分はやっぱり内外装のデザイン、インパネの質素感。まぁC180と比較したら、この部分ではメルセデスの独り勝ちだろうね。

 ということで、ここまでをまとめると価格クォリティでは国産2台は負けてません。そこだけ比較するなら国産2台をお薦めします。

 では、対欧州車比較に移ります。

■くつろぎのある空間は絶品:BMW 318i

BMW 318i
BMW 318i

 ガソリンエンジンのBMW318iが搭載する直4 2Lエンジン出力は156ps/250Nm。一方、ディーゼルエンジンを搭載する320dは190ps/400Nmだが4WDのみがラインナップされている。ちなみに価格は608万円。

 318iの価格は510万円とぶっちぎりの廉価。C180ほどではないにしろBMW伝統の個性を進化させたインテリア&インパネのデザイン、そして、くつろぎのある空間は絶品だ。

 エクステリアもしかり。C180を「動」とするならば318iは「静」ともいえるデザインで落ち着き感がある。しかもハンドリングはFF嫌いだったBMWらしい(3シリーズはFRです)前後荷重配分50:50という素のバランスを重視した慣性モーメントが生み出すレーシーなもの。

 実際30km/hで走っていても気持ちよさが身体に伝わってくる。8速ATのシフトも細かくスムーズ。

次ページは : ■欧州車ゆえの疲れにくい座り心地:アウディ A4

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