2022年7月20日に発売開始となった4代目「エクストレイル」(T33型)。兄弟車である北米「ローグ」が2020年6月に新型(T33型)に切り替わってから、今か今かと、日本登場が待ち望まれていた新型エクストレイルだが、日本で発表となった新型エクストレイルには、海外のエクストレイルにはない技術が満載されて登場。「タフギア」としての魅力をさらに高めてきた。
なかでも注目なのは、「VCターボe-POWER」だ。このVCターボe-POWERのすごさをお伝えしつつ、なぜ新型エクストレイルに搭載されたのか、また、「e-Pedal Step」の魅力についても、ご紹介する。
文/吉川賢一、写真/NISSAN、池之平昌信
【画像ギャラリー】タフな力強さと静粛性を備えた新型エクストレイルの写真はこちら!! VCターボe-POWERの姿も(17枚)画像ギャラリー第2世代e-POWERの滑らかさは、他メーカーに勝る長所
2017年、先代E12ノートで初搭載となった、シリーズ式ハイブリッドの「e-POWER」。搭載した1.2L直列3気筒エンジンは発電専用とし、駆動はすべてモーターによって行う。トヨタやホンダのように、エンジンとドライブシャフトが直結駆動になる瞬間がないので、バッテリーEVを運転しているかのようなドライブフィールが特徴的だ。
最新のe-POWERユニットは、「第2世代e-POWER」とよばれるもので、2020年11月に登場した現行E13ノートから搭載が始まっている。モーター出力の増加やインバーター、バッテリーのサイズ縮小など、先代のe-POWERから格段に進化をしており、特に発電時のエンジンノイズ(筆者は先代ノートe-POWERの発電ノイズを芝刈り機サウンドと呼んでいた)においては比較にならないほど、抜群の静粛性となっている。
今回の新型エクストレイルに採用された「VCターボe-POWER」は、1.5L直列3気筒のVCターボ(型式KR15DDT)を発電用エンジンとして採用している。このエンジン単体の出力は、106kW/250Nm程度だが、高出力な駆動モーター(フロント最高出力150kW/最大トルク330Nm、リア100kW/195Nm)と組み合わせているので、1.8トンもある新型エクストレイルを悠々と動かしてくれる。
また燃費も、2WDは19.7km/L(WLTCモード)、4WDでも18.4km/Lとまずまずだ。燃費の面では、トヨタのTHS-IIやホンダe:HEVに対して、特段優れているほどではないが、シームレスな加速をする電動フィーリングは、エクストレイルe-POWERが最も強く感じられる。
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