最近、街中を走っていると、全身黒づくめのクルマを見る機会が多い。ゲレンデヴァーゲンやジープラングラー、レンジローバー、ランボルギーニなどが多いが、その人気を反映させたのか、トヨタがランクルプラドやC-HRの黒づくめの特別仕様車を発売した。
今年7月には世界一黒いといわれる塗装が施されたポルシェ911が話題となったのが記憶に新しい。なぜ今、全身黒づくめのSUVが人気なのか、迫ってみた!
文/柳川洋
写真/ベストカーweb編集部、トヨタ
■ブラックアウトされたプラドはやはり人気だった
8月1日に発表された、ランドクルーザープラドのTX ”Lパッケージ・Matt Black Edition”。
ラジエターグリル、ヘッドライト、フォグランプ周りとアルミホイール、バックドアガーニッシュ、ルーフレールが、通常のシルバーのメッキではなくマットブラック、つまり艶消しの黒で塗装された特別仕様車で、クルマ全体からにじみ出る迫力が半端ない。
都内のトヨタディーラーの基幹店舗の新車販売責任者に聞いたところ、プラドそのものは2009年からのロングセラーモデルにも関わらず、この特別限定車への問い合わせが発表以降非常に多いそうだ。
特別仕様車ということで、台数限定なのかと思ったが、実は期間限定での発売という。しかし現時点ではいつまでの販売とは決められていないらしい。通常のTXの12万円高で外装部品をマットブラックに変更していてそれ以外はTXと同一のため、限定車とはいえ柔軟に生産が行えるということなのだろう。
8月26日時点での納期の目安は2023年4月上旬の予定で、納車まで7ヵ月はかかるということだったが、その後、9月に入り、8月末で受注停止(標準グレードを含む)になったという連絡が入った。
外装色はブラックとブラックメタリック以外にもパールホワイト、レッドメタリック、ブロンズメタリックが選べる。通常のプラドだと、外装色の一番人気はパールホワイトで全体の4割、ブラックは二番人気で3割程度だというが、Matt Black Editionはやはり「全て真っ黒」にしたい人が一番多いという。まさに全身黒づくめ、恐るべしである。
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