最大のライバルは身内にアリ!? 未来感満点のアリアも忘れるべからず
日産初のクロスオーバーEVとして、2020年7月に発表されたアリア。世界的な半導体不足による部品調達の遅延などによって2022年7月に2WDモデルの受注停止がアナウンスされたものの、2022年3月に購入第1号車の納車セレモニーが行われるなど、ようやく街中でもちらほらと見かけるようになってきた。
そんなアリアの最大の見どころは、力強い加速と滑らかで静かな走りを両立した新開発の電動パワートレイン。WLTCモードで470kmという航続距離を実現した66kWhバッテリーを2WD車に採用するとともに、さらなるロングライドを可能にした91kWhバッテリーを2022年冬以降に発売予定の4WD車に採用。
また、4WD車にはエクストレイルも採用する電動4輪制御技術のe-4ORCEを搭載。ちなみに、e-4ORCEとはコーナリング時において路面状況や走行状況に応じてタイヤのグリップを最大化するよう、トルクを前後輪に自動的に最適配分するというもの。
要するに、誰でも安心して意のままのコーナリングが楽しめるというわけだ。他にもシンプルでありながらモダンで力強い日本的なアプローチが印象的なエクステリアデザインや、多彩な機能を満載した最新のヒューマン・マシン・インターフェースを備えるアリア。エクストレイルに比べるとかなり値は張るものの、EVの未来を感じさせるアリアの存在も捨てがたい。
そこかしこにスバルらしさを満載したソルテラもいいぞ!
アリアと同じEVのSUVとして2022年5月に登場したソルテラも、エクストレイルにとっては脅威の存在。e-SUBARU GLOBAL PLATFORMと名付けられた新型プラットフォームの開発をはじめ、商品企画・設計・性能評価など多岐に渡ってトヨタと共同で行われたソルテラは、スバルのAWD技術とトヨタの電動化技術を融合して新しいSUVづくりを体現した一台。
車体下部に大容量バッテリーを搭載し、そのバッテリーも骨格の一部として活用することで低重心・高強度・高剛性を実現した新型プラットフォームは操縦安定性も高く、ドライバーのステアリング操作に対してリニアに反応するスバルらしい走りを実現。
また、前輪と後輪をそれぞれ別のモーターで駆動する新しいAWDシステムを採用。高い応答性や自在な前後駆動力配分を存分に活かし、4輪のグリップ力を最大限に引き出した安心感の高い走りが大きな特長となっている。
加えて、4WD車には4輪の駆動力やブレーキなどを適切にコントロールするX-MODEを採用して悪路走破性を強化。
エクステリアもシームレスな造形が目を惹くヘキサゴングリル、そこから始まる水平軸が際立つボディ、内側から張り出したダイナミックなフェンダーなどが力強さを主張。
価格は594万円~682万円と高価ながら、スバルが初めてグローバルに展開するEVはスバルらしい魅力に溢れている。
国内PHEV販売台数第1位を誇る三菱のフラッグシップSUVは侮れない存在
2021年12月に約9年ぶりのフルモデルチェンジが行われたアウトランダー。2005年の発売以来、3世代に渡りグローバルに展開してきたアウトランダーは先代モデルで設定されたPHEVモデルを2013年に国内で発売後、欧州、豪州、北米、アセアンなどに順次展開し、累計約29万台を販売したPHEVカテゴリーを牽引する一台でもある。
そんなアウトランダーPHEVの最新モデルは、PHEVコンポーネントを刷新してEV航続距離の延長と加速感の向上を実現。前後モーターと駆動用バッテリーの出力を約40%高めることで、アクセルを強く踏み込むシーンでもエンジンを極力始動させることなく、EV走行の維持を可能としつつも4WDならではの力強くて滑らかなモータードライブを提供。
また、前後に1基ずつ搭載する駆動用モーターをベースとした車両運動統合制御システムのS-AWCに、新たに後輪側にもブレーキAYC機能することで前後輪の駆動力を路面状態や運転状況に応じて最適に配分。4輪すべてのタイヤ能力をバランスよく最大限に引き出すことで、理想的なハンドリングと高い操縦安定性も実現している。
他にも多くの面で進化を果たしたアウトランダーPHEVは、発売から約1カ月半で月販売目標台数1000台に対して約7倍となる6915台の受注を記録。エクストレイルの受注台数には及ばないものの、高い人気を誇っている。
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