■クラウンですら鉄チンだった!? アルミに憧れすぎて飾り鉄チンなる今思えば不思議なモノも
今でこそアルミホイールもかなり安価で生産することができるようになり、我々ユーザーも買いやすい値段で入手できるようになっている。だが、まだまだ超高級品だった時代はスポーツモデルや高級セダンでもアルミホイールを標準装着しているのはごく一部の車種のみだった。
その時代に採用されていたのが、“飾り鉄チン”などと呼ばれるデザイン性を持ったスチールホイールである。1970~80年代にかけて多く採用されていて、代表的な車種ではトヨタ クラウンやセリカといったモデルがそれとなっていたのである。
ちなみに現在においても当時ほど凝ったデザインではないものの、スタイリッシュなスチールホイールも存在しており、例えばハスラーやジムニーシエラのスチールホイールなどはその車種が持つイメージとも相まってスチールホイールでありながら人気の高いものとなっている。
■スチールホイール=重いってのは過去の話!! アルミより軽いのもかなりあるゾ
余談ではあるが、スチールホイール=重い、アルミホイール=軽量と考えている人は多いのではないだろうか?
確かに材質としてみた場合は鉄よりもアルミの方が軽量であることは間違いないのだが、ホイールの形状などによってこの常識が覆ることもあるのである。
特に純正品として採用されているアルミホイールは、さまざまな使用用途やシチュエーションを見越してかなり強度に余裕を持たせた設計となっていることが多く、かなり肉厚に作られていることが多い。
さらに最近多くの車種で採用されているディッシュタイプで切削加工がなされているようなデザイン性の高いホイールは、かなりの重量となっているケースも珍しくないのだ。
一方、シンプルなデザインで鋼板をプレスして作っているスチールホイールは、そもそも十分な強度を持ち合わせているため、アルミホイールより軽量となっていることも多いのである。
例を挙げると、日産の軽自動車であるデイズに装着されているホイール。
ベーシックなグレードに装着されている14インチのスチールホイールの重量は1本約5.5kgとなっているが、中間グレードに採用されているアルミホイールでは1本約6kgと500gも重くなっている。ちなみにこの14インチホイールはオフセットやリム幅は全く同一である。
また最上級グレードに装着されている15インチの切削加工が施されたアルミホイールに至っては、1本7.1kgとかなりの重量となっており、一概にアルミホイールだから軽量とは限らないことがお分かりいただけるだろう。
【画像ギャラリー】あえてスチールホイールを選択するクルマとスチール感満載のアルミホイールを装備するクルマ(6枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方型に流し込んで、圧力をかける製法を鍛造というメーカーがあるようでしたら、是非ご紹介下さいませ。
ウソを書いてはいけないですね(笑)
重量が同じでも放熱(熱容量)はアルミが有利なんじゃないかな。
ブレーキの冷却もホイールの仕事だし、実際エアバルブゴムの寿命(熱劣化)が鉄とアルミでは随分違う。
鉄をキャップで保温したら尚更だよね。
鉄も放熱を考えたデザインにしたらより良いだろうに。