■内装のデザイン/質感/視認性/操作性比較
内装のデザインと質感は、ほぼ横並びだが、このクラスには珍しくクロスステッチ(ハイウェイスターVとルキシオン)を採用するなど少し上質に仕立てている。
セレナはセンターディスプレイ(12.3インチ)と一体感のある統合型インターフェイスディスプレイ(12.3インチ)を採用。
セレナのプレス資料にはコクピットの視界のよさはクラスNO.1とあるが、ノア、ステップワゴンのコクピット、Aピラーともに視界が広く、遜色がないと感じる。データではNO.1かもしれないが、セレナが突出して視界がいいとはいえない。
セレナのシフトレバーは、横並びの押しボタン式シフト。RやD/Bのスイッチは誤作動防止のため、スイッチに突起物があり、わかるようになっている。エアコン温度調整は操作しやすいダイヤル式なところは評価できる。ただ、指紋が付きまくるのが気になった。
ステップワゴンは、ハイブリッドのe:HEVのシフトレバーが縦型のボタン式スイッチになる。ノア&ヴォクシーは、ハイブリッド車にエレクトロシフトマチックを設定。
いずれも2022年にデビューした新作モデルだけに質感は一長一短だが、メーターとインフォメーションディスプレイが一体式になった先進性、未來感という部分ではセレナに軍配が上がる。
ただし、ノア&ヴォクシー、ステップワゴンもデザイン性と機能をバランスよく両立しているので大差はない。
●内装のデザイン/質感/視認性/操作性比較 評価の順位
No.1:セレナ
No.2、NO.3順列なし:ノア&ヴォクシー、ステップワゴン
■前後席の居住性とシートアレンジ比較
ミドルサイズミニバンのシート配列は、2列目がセパレートシート(キャプテンシート)の7人乗りと、ベンチシートの8人乗りに大別される。ノア&ヴォクシーやステップワゴンでは、2列目の見栄えが良いことから7人乗りが人気だ。
しかしセレナでは、以前から8人乗りの人気が高かった。2列目の中央部分に長いスライド機能を備えて、1列目の間までスライドできるなど、8人乗りのシートアレンジが豊富だったからだ。
2列目の中央のマルチセンターシートを1列目の間までスライドさせると、収納設備として使えて、この状態では2列目の中央に空間ができるから車内の移動もしやすい。先代e-POWERは、この機能が備わらない7人乗りのみだったが、新型は新たに8人乗りが採用された。
ライバル車同士を比べて、居住性で最も差が生じるのは3列目だ。セレナでは、ライバル2車と違って、3列目にも前後スライド機能が備わる。後方に寄せた状態では、足元空間がライバル2車よりも広い。
具体的には、身長170cmの大人4名が乗車して、2列目に座る乗員の膝先空間を握りコブシ2つ分に調節すると、セレナの3列目に座る乗員の膝先には握りコブシ2つ半の余裕ができる。ステップワゴンは握りコブシ2つ分、ノア&ヴォクシーは1つ半に留まる。
またセレナは3列目の座面も長く、約480mmに達する。ノア&ヴォクシーは約430mm、ステップワゴンは床下格納の採用で約415mmと短い。ステップワゴンは現行型で3列目の座り心地を改善したが、座面の短さは今でも欠点として残っている。
室内の広さは、セレナのカタログに室内長、室内幅が全高1.8m以上の1.2~2Lクラス、7~8人乗りのミニバンのなかでNO.1とカタログに謳っている。
以下の通り、数値を比べるとセレナが最も広い。以上踏まえると、居住性とシートアレンジはセレナが最も優れている。
■室内長×室内幅×室内高比較
・セレナ=室内長3135(日産コネクテッドナビ装着車、オーディオレス車は3145mm)×室内幅1545×室内高1400mm
・ノア&ヴォクシー=室内長2805×室内幅1470×室内高1405mm
・ステップワゴン=室内長2845×室内幅1545×室内高1410mm
●前後席の居住性とシートアレンジ比較 評価の順位
No.1:セレナ
No.2:ステップワゴン
No.3:ノア&ヴォクシー
コメント
コメントの使い方標準とエアロの幅が違うのはサイドステップの形状によるもの、基本的に5ナンバーなので旧型ユーザーも安心して乗り換えが出来ると思います。