■乗降性比較
セレナはプラットフォームを従来型から流用したこともあって床が高い。460mmくらいだから、ノア&ヴォクシーを約80mm、ステップワゴンと比べても約70mmは高い。そのためにセレナでは、サイドステップ(小さな階段)を使って乗り降りする。
ノア&ヴォクシーは床が低いために乗降性が優れ、さらにスライドドアを開くと自動的にせり出すユニバーサルステップも、3万3000円の低価格でオプション設定した。ユニバーサルステップは、路面から200mmの高さに設定されて、高齢者も乗り降りしやすい。
●乗降性比較 評価の順位
No.1:ノア&ヴォクシー
No.2:ステップワゴン
No.3:セレナ
■荷室の使い勝手比較
セレナはリアゲートの上側だけを開閉するデュアルバックドアを備える。縦列駐車のように、ボディの後方が狭い場所でも、荷物を出し入れしやすい。ただし、テールゲートの開閉はスイッチ1つでできる電動式ではないところがマイナスか。
また3列目シートは、低い位置で左右に跳ね上がるから、格納されている時でもサイドウインドウを使って斜め後方の視界を確保できる。
ただし、セレナの跳ね上げ式3列目シートは他車のように少ないアクションで半自動格納されるのとは違い、手動格納していくタイプで、車体側へフックをかける際に力が必要なところは難点か。
ラゲッジルームの広さは、3列目シートが120mmスライドすることもあり、3列目シートが固定式のノア&ヴォクシー、ステップワゴンよりも優っており、全高1.8m以上の1.2~2Lクラス、7/8人乗りミニバンNO.1を謳う。
ノア&ヴォクシーの3列目は、レバーを引くと持ち上がり、サイドウインドウ側へ押し込むと自動的にロックする。格納操作が簡単だ。
ステップワゴンでは、3列目が床下に格納され、荷室に3列目が張り出さない。それぞれ一長一短だが、総合的にはセレナの荷室が使いやすい。
●荷室の使い勝手比較 評価の順位
No.1:セレナ
No.2:ノア&ヴォクシー
No.3:ステップワゴン
■動力性能と加速フィーリング比較
セレナのe-POWERとステップワゴンのe:HEVでは、基本的にエンジンは発電機を作動させ、駆動はモーターが行う。ハイブリッドの制御は、ステップワゴンのe:HEVが自然な印象だ。エンジンは発電用だが、アクセルペダルを踏み込むと、加速の仕方に合わせてエンジン回転数を高める。乗員に違和感が生じにくい。
ノア&ヴォクシーのハイブリッドは、セレナとステップワゴンに比べて、動力性能が少し低い。セレナとステップワゴンの動力性能をノーマルエンジンに当てはめると、2.8~3Lに相当するが、ノア&ヴォクシーは2.3Lくらいだ。アクセルペダルを踏み増した時は、ノイズも少し耳障りに感じる。
■セレナ、ノア、ステップワゴンのパワートレインのスペック比較
・セレナ2Lガソリン車=直4、1997cc、150ps/20.4kgm
・セレナe-POWER=直3、1433cc(98ps/12.5kgm)+モーター(163ps/32.1kgm)
・ノア2Lガソリン車=直4、1986cc、170ps/20.6kgm
・ノア1.8Lハイブリッド車=直4、1797cc(98ps/14.5kgm)+モーター(95ps/18.0kgm)
・ステップワゴン1.5Lガソリン車=直3、1496cc、150ps/20.7kgm
・ステップワゴンe:HEV=直4、1993cc(145ps/17.8kgm)+モーター(184ps/32.1kgm)
●動力性能と加速フィーリング比較 評価の順位
No.1:ステップワゴン
No.2:セレナ
No.3:ノア&ヴォクシー
コメント
コメントの使い方標準とエアロの幅が違うのはサイドステップの形状によるもの、基本的に5ナンバーなので旧型ユーザーも安心して乗り換えが出来ると思います。