軽商用EVは「200万円以下200kmの航続距離」が必達か!? 三菱/ホンダ/ダイハツ/スズキの軽商用EV戦争勃発! 次に出る軽EVとは

■スズキはエブリイベースの軽商用EVを発売すると明言

 スズキは2021年7月、トヨタ、いすゞ、日野自動車、ダイハツが資本参加しているコマーシャル・ジャパン・パートナーシップ・テクノロジーズ社に加わっているが、同年11月、鈴木俊宏社長は2025年までに軽EVの販売を目指し、JFEスチールと共同で車体開発を進めていることを明らかにしている。

 価格についても「補助金含め実質100万円台に下げることが必要」と言及。2022年2月には、鈴木社長はエブリイをベースにしたBEVを今後数年以内に発売することを明らかにした。

■佐川急便は中国製EVを導入

日本のEVベンチャーASFが車両を企画し、中国で生産される佐川急便専用の軽EVバン。従来の常識にとらわれた車両企画ではコストが高く、中国勢にその隙を狙われる状況になりつつある
日本のEVベンチャーASFが車両を企画し、中国で生産される佐川急便専用の軽EVバン。従来の常識にとらわれた車両企画ではコストが高く、中国勢にその隙を狙われる状況になりつつある

 そのほか、佐川急便が2021年4月、自社の配送車両約7200台を2022年9月から順次、中国製EVに置き換えると発表している。

 この軽商用EVバンは、佐川急便と日本のベンチャー企業のASFが2020年6月から共同開発。中国・広西汽車が2021年9月から量産を開始し、2022年9月から佐川急便各営業所へ順次納車している。1充電あたりの航続距離は200km。

 同社はカーボンニュートラル実現のため、2030年までにすべての軽自動車の配送車両をEV化する方針だ。

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 ホンダが突如、このタイミングで軽商用EVバンの写真と発売時期を2024年春と発表した背景には、日本の約6割を占める軽商用バンを使用する運輸・物流業界に「ホンダは100万円台で1充電あたりの航続距離200kmのN-VANベースの軽商用バンを2024年春に発売する」と、早くからアピールし、購入してほしい狙いがあったと思われる。

 この発表後、ダイハツやスズキが追従し、それぞれの軽商用EVがどんなモデルになるのか、明らかにするかもしれない。ダイハツ、スズキの軽商用EVの導入時期は、2023年~2024年あたりになることが予想され、100万円台で1充電あたりの航続距離は200kmというのが目安になりそうだ。

 一般ユーザーの私たちから見れば、サクラ/ekクロスEVに続く、軽乗用EVの発売が待ち遠しい。

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