黄信号は「注意して進め」…? そんなわけないでしょ!!! では黄信号点滅は? 誤解されやすい信号機のルール

一灯式信号機でも、赤色点滅は一時停止して進め

 一灯式信号機は、道が狭く、一般的な3灯(赤・黄・青)式信号機が設置できないような、住宅街などの交差点に設置される1灯だけの信号機で、1灯が赤・黄・青に変わるのではなく、赤色灯また黄色灯のどちらかが点滅する仕組みになっています。4方向にランプが設置された信号機と、1本の道路のみ2方向にランプが設置された信号機があります。

 4方向の一灯式信号機は、主道路が黄色点滅で従道路が赤色点滅に設定(黄色点灯側が優先)され、2方向の一灯信号機では赤色点滅に設定されています。この場合も3灯式信号機と同じで、「赤色点滅信号は、停止線で一時停止して安全を確認しから通行、黄色の点滅信号は、周辺に注意しながら通行」です。

 一灯式信号機も、設置個所が少ない信号機であるため、赤色点滅と黄色点滅の違いを認識せずに事故が多発しています。この状況を踏まえて、最近は徐々に撤去されており、止まれの標識や一時停止の規制場所に置き換えられています。

一灯式信号機は、一般的な信号機が設置できないような住宅街などの交差点に設置される1灯だけの赤色灯また黄色灯のどちらかが点滅する信号機(PHOTO:写真AC_なービー)
一灯式信号機は、一般的な信号機が設置できないような住宅街などの交差点に設置される1灯だけの赤色灯また黄色灯のどちらかが点滅する信号機(PHOTO:写真AC_なービー)

交差点の中で赤色に切り替わった場合は、通行しても違反ではない

 交差点内の右折待ちで、直進車が途切れず信号が赤色に変わってしまったり、左折時に交差道路の横断歩道を渡る歩行者が途切れずに赤色になってしまう、という経験はあると思います。この場合について、道路交通法では、「交差点においてすでに右折、あるいは左折している車両等は、赤色点灯でもそのまま進行することができる」と定められており、その状態で通行しても、信号無視とはなりません。

 もちろん、交差道路側の信号は青になっているので、注意しながら右折、左折をする必要がありますが、信号無視ではないので、焦らず落ち着いて、ただ、他のクルマの通行を妨げないよう、さっと通行することが大切です。

歩行者用信号の青色点滅での横断は違反

 最後に歩行者用信号での勘違いですが、青色点灯は「歩行者は、進行することができる」、赤色点灯は「横断してはいけない」は、クルマ用信号機と同じ。問題は「青色点灯から青色点滅」になった時です。

 赤になるから急いで渡ろうとダッシュする人を多く見かけますね。実はこれ、違反です。青色点滅に切り替わった場合、「歩行者は、道路を横断してはならず、また道路を横断している歩行者は、速やかにその横断を終えるか、または横断をやめて引き返さなければいけない」のです。

 青色点滅の横断歩道を多くの人が急ぎ足で渡る風景は、日常的に見かける風景ですが、急いで渡ることは、途中で転んだり、落とし物をしたりなど、危険が伴いますので、無理な横断は禁物です。

歩行者用信号の青色点滅は、「急いで渡れ」ではなく「止まれ」(PHOTO:写真AC_豆助屋)
歩行者用信号の青色点滅は、「急いで渡れ」ではなく「止まれ」(PHOTO:写真AC_豆助屋)

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 これらの信号機の理解不足によって発生する事故は、重大な事故になる可能性が高く、信号は絶対に守らなくてはならないものです。特に遭遇する機会が少ない夜間の点滅信号機や一灯式信号機については、正しく意味を理解した上で、さらに周囲の安全確認が必要。自分が守っても、守らない人がいるからです。

【画像ギャラリー】誰でも知っているようで意外と知られてない、信号機のルール(10枚)画像ギャラリー

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