トランク開けてもスペアタイヤがない! いまどきのパンク修理ってどうやるの?

■応急措置が完了しても走るのは100km程度に

パンク修理キットはあくまで応急処置であり、長距離の走行はしないほうがよい(HENADZY@AdobeStock)
パンク修理キットはあくまで応急処置であり、長距離の走行はしないほうがよい(HENADZY@AdobeStock)

 もういっぽうの、薬剤と空気をいっしょに注入する場合。この場合はキットの説明書を見てコンプレッサーと薬剤ボトル、さらにはタイヤバルブをチューブで繋ぐ(コンプレッサーにボトルを固定するタイプはボトルをコンプレッサーにねじ込む)。

 それができたらコンプレッサーの電源コードをクルマのアクセサリーソケットに挿し、電源スイッチを入れて空気を入れよう。あらかじめ薬剤を注入済みの場合は、空気を入れる前に必ずバルブコアを元に戻しておくこと。

 空気の入れ加減は、コンプレッサーに付いているメーターで確認する。タイヤの適正空気圧は運転席のドア付近にシールで貼られている場合が多いが、ここでは最高値ではなく最低値で十分。空気圧が高いと空気が洩れやすくなるので180~200MPa程度にとどめよう。

 キットのコンプレッサーは非力で意外と時間がかかるが、20分以上作動させても空気が入らなければパンク穴がふさぎ切れていない可能性が高い。諦めてロードサービスなどの救援を呼ぶのが賢明だ。

 無事空気が入ったようなら、一度修理キットをタイヤから外し、薬剤がタイヤ全周になじむようしばらくクルマを走らせる。時速80km以下で5km程度が目安だ。この時修理キットのどこかに指定速度のステッカーがあるので、それを運転席の見やすい位置に貼るといい。

 試走が終わったら再びコンプレッサーを繋ぎ、空気圧をチェックする。空気圧が低下していなければ応急措置は完了だ。補修に使った薬剤がボトルやホースから垂れないように片付け、時速80km以下で走ろう。ただし最大走行距離は100km程度にとどめたい。

 ちなみに応急措置を行ったタイヤだが、薬剤が付着してしまうため廃棄となることが多い。併せてホイール内側にも薬剤が付くので、タイヤ交換の際にはクリーニングが必要だ。

 いずれにしろ、突然のパンクで修理キットを使いこなすのは至難の業。あらかじめ愛車の取扱説明書を読み、キットの搭載位置や手順は頭に入れておくほうがいいだろう。

【画像ギャラリー】慌てないで!! まずは落ち着いてトランクオープン!! パンク修理キットの使用方法を写真で見る(12枚)画像ギャラリー

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