最下位は沖縄…信号機のない横断歩道で約6割が止まらない日本で覚えておきたい交通ルール

歩行者保護のためにクルマが守るべき交通ルールは、「横断歩道での一時停止」だけじゃない!!

 ただこれは、歩行者保護のためにクルマが守るべきルールの、ほんの一部でしかありません。歩行者を守るためにクルマが守るべきルールにはほかにも、

・横断歩道や自転車横断帯の手前で停止しているクルマがあるときは、その車の横を通って前方に出る前に、一時停止をしなければならない
・横断歩道や自転車横断帯、そしてその手前から30メートル以内の場所では、ほかの車を追い越しや追い抜きをしてはならない
・横断歩道のない交差点、もしくはその近くを歩行者が横断しているとき、その歩行者の通行を妨げてはいけない
・横断歩道や自転車横断帯の前後にメートル以内の場所では、駐車も停車もしてはならない(赤信号や危険防止のために一時停止する場合などは除く)

 というルールがあります。特に最後の、横断歩道の前後5メートル以内では、駐車も停車もしてはいけないというルールについては、守ることなく堂々と駐停車しているクルマをよくみかけます。これらは、昨日今日できたルールではなく、「みんなが守っていないから守らなくていい」交通ルールでもありません。ハンドルを握る際は、どんな時も忘れないようにしたいものです。

横断歩道、自転車横断帯とその端から前後に5メートル以内の場所では、駐車も停車もしてはいけない(PHOTO:写真AC_codino)
横断歩道、自転車横断帯とその端から前後に5メートル以内の場所では、駐車も停車もしてはいけない(PHOTO:写真AC_codino)

思いやり・譲り合いの気持ちを忘れないようにしたいもの

 JAFは「信号機のない横断歩道で多くの車が止まらない状況」を変えるためには、思いやりにあふれた交通社会の実現が必要とし、「思いやりティドライブ」というキャンペーンを展開しています。「どうぞ」「ありがとう」の合図や道路の譲り合い、歩行者優先の運転、車間距離を空けた運転、雨や雪の日の減速など、一人ひとりが周囲をよくみて気配りをするというコミュニケーションを広げることで、素敵な交通社会を実現しようというもの。

 前述した交通ルールを的確に守る、というのでもよいのでしょうが、思いやりや譲り合いの気持ちと、「かもしれない」という意識があれば、これらは自然と守ることができるルールであるはずです。そうはいっても、ぼーっとしてしまったり、ついイライラしてしまう日もあるのですが、ルールや罰則を厳しくするだけでは減っていかない交通事故を1件でも減らすため、歩行者もドライバーも二輪車も、できるかぎり、思いやりの気持ちを忘れないようにしたいものです。

ルールや罰則を厳しくするだけでは減っていかない交通事故を1件でも減らすため、歩行者もドライバー二輪車も、できるかぎり、思いやりの気持ちを忘れないようにしたいもの(PHOTO:Adobe Stock_Photographee.eu)
ルールや罰則を厳しくするだけでは減っていかない交通事故を1件でも減らすため、歩行者もドライバー二輪車も、できるかぎり、思いやりの気持ちを忘れないようにしたいもの(PHOTO:Adobe Stock_Photographee.eu)
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