■なぜ年式と走行距離が長い中古車が高価格帯になっているのか?
これらの車種に共通している点は3点ある。まずは代替となるクルマがないこと。レストアもしくはカスタム済のクルマが多いこと。そして、固定ファンが多いことが挙げられる。
中古車は新車と違って定価がない。中古車の流通台数(供給)と欲しい人(需要)のバランスで中古車価格は上下する。
JDM(Japanese Domestic Market/日本仕様にカスタマイズした車など)といったブームや、25年ルールといったことで需要が国内だけに留まらず、海外まで広がるとすでに生産終了となっている車種は供給が追いつかず値上がりとなってしまうのだ。
すなわちビンテージと呼ばれるクルマには固定ファンに加えて、新たなファンが誕生しても供給が追いつかないうえ、中古車価格が上昇してしまうのだ。
■ビンテージカーを支える存在と増税「13年」の壁とは
そして、年式・走行距離が進んでいるクルマでも安心して所有できるように、販売店などがレストアやカスタマイズを施してパーツを交換しているケースも多い。特にランドクルーザー60やパオなどは専門店がそういった中古車を取り扱っているケースが多く見受けられる。
専門医ともいえるショップが、レストアした中古車であれば、年式や走行距離が進んでいても、弱点を修復してくれるので安心度は高くなるはずだ。
そして、やはり紹介したクルマの代わりが存在しないことも大きな要因だろう。先日、以前ビートに乗っていて、最近S660を購入したというオーナーに出会った。軽オープンカーということは共通だけれども、S660とビートは別物。やはりビートの緩さが懐かしくなったと話してくれた。
このようにしてみてみると、クルマは生活必需品になりつつあるが、年が経って、ビンテージとしての価値が再認識されるというのは趣向品でもあることを感じさせる。こう考えると、年式が進んだクルマを増税するということも早く改めるべきだと思う。
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