毎年5月に、自動車税と軽自動車税の納税証明書が届く。2015年の税制改正から車齢13年超のクルマに増税されることとなった(軽自動車は2016年)。長く大切に愛車に乗り続けているオーナーにとって痛手だ。なぜ年式が長いクルマに重課したのだろうか?? 乗り続けることもエコではないのか!!
文/吉川賢一、写真/TOYOTA、NISSAN、SUZUKI、MAZDA、SUBARU
■「ものを大切に」を守っているだけなのに増税!?
毎年5月は、自動車税(種別割)/軽自動車税(種別割)の納税通知書が届く月だ。
平成27年(2015年)に行われた税制改正において、車齢13年を経過したクルマには自動車税/軽自動車税が重課されるというルールも定着してきた。
該当するクルマに乗り続けているオーナーのみなさんは、子供のころに教えられた「ものを大切に」を守っているだけなのにと、モヤモヤが収まらないところであろう。
持続可能な社会実現のためとされるこの13年超のクルマに対する自動車税の重課だが、一台のクルマに長く乗り続けることもエコなはず。なぜ年式が長いクルマに重課したのか!? 別のやり方はないのか!??
■「グリーン化特例」の目的とは? ハイブリッド車/バッテリーEVへの買い替え促進?
そもそも、なぜ車齢13年超のクルマの自動車税(種別割)を重課することになったのか。
平成27年から始まった「グリーン化特例」という制度の狙いは、「地球温暖化や大気汚染を防止する」ことが主目的だ。一般社会で生活するうえで、便利なクルマはもはや不可欠。
地球環境とクルマとを共存させていくには、環境負荷の大きなクルマを減らし、燃費性能に優れたクルマを増やしていくことが重要だとした。
環境負荷の少ないクルマへの買い替えを促進するため、日本政府は、環境負荷の低いハイブリッドカーやバッテリーEVに対して自動車税を減税を行った。
同時に、11年超のディーゼル車および13年超のガソリン車/LPG車に対しては、重課の対象とする「グリーン化特例」を制定した。
重課はおよそ15%の引き上げとなっている。「13年」という数字は、乗用車の平均使用年数を考慮した数値だそうだ。
また、燃費や排ガス性能の優れたクルマに対しては、自動車重量税の税率を減免する法律も制定し、さらには、バッテリーEVやプラグインハイブリッド車を購入する場合に性能に応じて補助金を受け取ることができる、「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」も導入。
ハイブリッド車/バッテリーEVへの乗り換えを促進するため、政府主導で躍起になっている状況だ。
※余話「13年経過」とは、初度登録年月から12年11カ月以降に自動車検査証を更新したクルマのこと。つまり新車購入した場合だと、5度目の車検のタイミングが13年経過となる。
コメント
コメントの使い方タイトル詐欺?プリウスはHVなので自動車税の重加算はありません。目につくタイトルで読ませたい気持ちもわかりますが、読んで不快になりました。写真のコメントにプリウスは重課税対処とならないと書いていますが、それなら校正時にタイトルの付け方を見直してください。
新車登録から13年を経過したハイブリッド車は、自動車税重課対象ではありません。