■静粛性や燃費の良さなどで評価は好転
ドライブレコーダーが標準装備となり、後付け感なくスッキリと装着されているのは筆者としてはうれしかった。10.5インチのディスプレイですぐに再生できるのもなかなかいい。ただ車内に装備されているUSB端子がCタイプに変更されたので、慌てて100円ショップへCタイプのUSBコードを買いに行くことになった。
いまどきはモノの価格上昇がとまらない時代。筆者が購入したカローラも露骨な値上げはしないものの、コストダウンした箇所が目立つのではないかと思っていた。例えば改良前ではダッシュボードはソフトバッドだったのだが、これが硬質樹脂に変更されるぐらいは覚悟していたが、実際はソフトパッドのままだった。
ただ改良前ではハザードランプを点灯させたまま、リバースレンジに入れるとウインカーの音が消されバックする時の警告音のみが聞こえるようになっていたのだが、それが単純な従来のウインカーに変更され、リバースに入れても消えないようになっていた。
また詳細は未確認であり個体差かもしれないが、ドア開閉音が少々安っぽくなっているように感じるので、なんらかのコストダウンが行われているのかもしれない(ドア内張内の遮音材を減らすなど)。
リアサスがトーションビームになったのは決定的に残念なところ。「どうせユーザーは気がつかない」とメーカーが考えて変更したとは思いたくないが、そのように考えて変更したならば、改良前モデルでもダブルウィッシュボーン式を採用すべきではなかったと感じている。
また、セダンのガソリン車ユーザーではコストを意識する法人ユーザーが多く、それを意識してコストダウンが行われたとの話も聞く。だが、街を見ているとガソリン代の高騰もあり、法人ニーズと思われる車両でもカローラはハイブリッドが目立つ。
仮に法人ユーザーへのアピールを強めたコストダウンというならば、“ガソリン車ユーザー=安いクルマでいい=法人ユーザー”というのは少々短絡的な見方のように思えてならない。
納車まではもっと不満の多い“改悪モデル”への乗り換えになると思っていたが、リアサスペンションの変更は大きな減点ポイントとなるものの、意外なほど満足感の高いものとなっており、周囲の評判もいまのところよい。
さらに支払い総額でも軽自動車のスーパーハイト系カスタムモデル並みということも考えると、結果的には総合評価では“改良モデル”であるといまのところは判断している。
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