次世代に対応しつつも「レクサスらしさ」もしっかり
走りも「次世代」だ。現行NXは、レクサス初となるプラグインハイブリッド車(PHEV)を設定するなど電動化にも対応させつつ、GA-Kプラットフォームを完全刷新してさらに低重心化したパッケージに。そのうえで、レクサスが追求するリニアなステアリングフィールを追求するため、あらゆる走行シーンで減速、操舵、加速をシームレスに繋がるよう、駆動力を緻密にコントロールするテクノロジーに注力。その結果、タイヤの接地感が増して安心感が高まり、さらに気持ちのよい走行が可能となった。
基本性能や走行性能の高さは、街乗りや渋滞などアベレージスピードの低い領域で感じられてこそプレミアムカーといえるが、NXはこのあたりも抜かりない。ショックアブソーバーの摺動部を改良することで、一般道に多い微妙な凹凸のある道でクルマが揺れないよう、微低速の減衰力を確保したり、バリアブルラックギア(ハンドル切れ角によってギア比が変化)を採用した新開発のステアリングシステムによって、クイックなレスポンスと低速域での取り回し性を両立させるなど、身近なシーンでも良さを実感できるよう、改良されている。
ラインアップの中心は、2.5L 直4直噴アトキンソンサイクル+モーターのPHEVとHEVで、もっとも売れ筋となるのはHEVモデルの「NX350h」だ。このNX350hのエンジン最高出力は140kW(190PS)/6,000rpm、最大トルクは243Nm(24.8kgm)/4,300-4,500rpm、フロントモーターの最高出力は134kW(182PS)、最大トルクは270Nm(27.5kgm)、E-Fourのリアモーターの最高出力は40kW(54PS)、最大トルクは121Nm(12.3kgm)だという。
ほかにも、エンジン走行と電動走行を上手に切り替える「先読みエコドライブ」や、G-Link機能の拡充やスマホアプリ「My LEXUS」の提供など、説明書をよく読まないと使い切れないほどの先進技術が満載されている。
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もはや、ボディサイズでクルマのステータスを語る時代ではない。走りの質感や安全性に関する意識、環境への配慮など、本質的な価値を求めることがプレミアムカーの存在意義になりつつある。
その点、2代目NXはミドルクラスのクロスオーバーSUVという、日本人にとって丁度よいパッケージングの魅力を最大限に受け継ぎつつ、新世代のレクサスの魅力である「走行性能」「デザイン」「デジタルインフォテイメント」を提供した、日本人に最も向いたモデルとなった。高価格帯ながら、これだけの販売数があるのは、こうした魅力が受け入れられているからに違いない。今後の活躍も楽しみだ。
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