■シンプルさがカッコイイ:スズキ ジムニーXG・4WD(155万5400円/5速AT)
ジムニーの最廉価グレードとなるXGは、外観がシンプルだ。ホイールはブラックのスチールで、ドアハンドルなどもボディ同色にならない。
しかしそこがカッコイイ。いかにも「悪路を走ります!」という感じだ。実際に悪路に入り込んでも、スチールホイールなら、キズもあまり気にならない。
現行ジムニーは「原点回帰」を狙ったといわれ、1970年に発売された初代モデルは、きわめてシンプルだった。言い換えれば、現行ジムニーの「原点回帰」コンセプトを一番明確に表現したグレードが、最廉価のXGになる。
■オプションを使って装備を充実できる:スバル インプレッサST・2WD(229万9000円/CVT)
スバルの特徴は、最廉価グレードでも安全装備を充実させ、なおかつ上級グレードの装備もオプション装着しやすいことだ。
最廉価グレードになると、標準装着、オプションを問わず装備の乏しい車種もあるが、スバルは違う。最廉価グレードを選び、必要な装備だけをオプションで加えることも可能だ。前述の「下に見られるため」の最廉価グレードとは対称的で、賢い選び方もできる。
インプレッサSTは、マイルドハイブリッドのe-BOXERは搭載しないが、WLTCモード燃費は14km/Lだ。e-BOXERの16.6km/Lと比較して、約16%の悪化に抑えた。
STの価格は230万円以下に収まり、アイサイトなどは標準装着する。人気の高い11.6インチセンターインフォメーションディスプレイなども、メーカーオプションで装着できる。
■コンセプト上では主役となる:ホンダ ステップワゴン1.5ターボ・エアー・2WD(305万3600円/CVT)
ミニバンでは、フロントマスクの存在感を強めて、エアロパーツを装着したグレードの人気が高い。睨みを利かせた怖い顔が目立つが、現行ステップワゴンは、外観を全般的に穏やかに仕上げた。
そのためにコンセプト上では、エアロパーツを装着した上級のスパーダよりも、外観をシンプルに仕上げたベーシックなエアーが主役だ。睨みを利かせた怖い顔立ちのミニバンが嫌いなユーザーには、特に好感の持てる車種になっている。
また今の殺伐とした時代に、街を歩く人達が求めるのも、睨みを利かせた顔立ちではなくステップワゴンのような優しい外観だろう。ステップワゴンのエアーは、時代に合った最廉価グレードだ。
■外観が一番オシャレになる:スズキ ハスラーハイブリッドG・2WD(138万7100円/CVT)
ハスラーの最廉価グレードとなるGは、ホイールがスチール製だ。これ自体は珍しいことではないが、ハスラーの場合、ボディカラーによってスチールホイールの色彩が異なる。ガンメタリックとソフトベージュを用意する。
注目されるのはソフトベージュのスチールホイールで、イエロー、オレンジ、ブルー、カーキと組み合わせる2トーンカラーの外装色に使われる。
特にブルーのボディにホワイトのホイールを組み合わせると、とても爽やかな印象だ。オラオラ系のフロントマスクを装着した大柄なSUVやミニバンが、時代遅れでダサく思えてくる。
これは最廉価グレードが持つ魅力の本質でもあるだろう。見栄を張ることから解放された最廉価グレードこそ、ユーザーに安らぎと幸せをもたらしてくれるのだ。
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