エンジンにまつわるトラブルあれこれ
●冷たいエンジンは止まっちゃう!?
エンジンを始動し、実際に走り出すまでのしばらくの間そのまま回しておく。これがいわゆる暖機運転である。暖機運転を行う理由は、エンジンとその潤滑に使うオイルを適切な温度にするためだ。
エンジンの主な素材である金属には暖まると膨張するという特性があり、エンジンはこの膨張時のサイズで適切に動くよう設計されている。これはオイルも同様で、冷えたオイルは硬く、理想的な潤滑性能を得られない。
実際に昔のエンジンは、暖機運転を行っていないと走行開始直後に止まってしまうこともあった。
エンジンの設計・製造技術が向上し、オイルの品質も高くなった現在では暖気不足でエンジンが停止してしまうことはまずないが、過去にはこうしたトラブルがよくあり、現在でも暖機運転を行う習慣を持つベテランドライバーはいる。
しかし、近年では走行時以外にはエンジンを停止させて環境への負荷を最小限にする動きが強く、さらに低温状態でもエンジンが止まりにくくなっているため、よほど寒冷な状況でないかぎり暖機運転は不要だろう。
●チョークを戻さず黒煙モクモク?
これこそ昔のトラブルといえるのが、チョークに関するものだ。だが、チョークが何のことかわからない人もいるだろう。
クルマでいうチョークは、チョークレバー、あるいはチョークバルブのことで、キャブレター装着車の混合気を調節する装置だ。
前述のように昔は冷えたエンジンの始動性が悪く、止まりやすいということもあり、チョークレバーを引いて混合気を濃くすることで始動性を上げていた。
つまり無事にエンジンがかかって回転が安定したところでチョークを元に戻すべきなのだが、そのままの状態で走り続けてしまうと、燃料が濃すぎて理想的な燃焼にならず、燃え切らなかった燃料の成分が黒煙となって排出される。
ということで、昭和にはチョークの戻し忘れで黒い煙をモクモクさせたまま走るクルマの姿もけっこう多かった。
現代でもエンジン始動時に混合気を濃くすることがあるが、ドライバーがその操作を行う必要はなく、電子制御になっているため戻し忘れもない。だから黒煙を出しながら走るクルマもほぼ絶滅状態にある。
ここまで“昭和のトラブル”を見てきたが、技術の進歩がこれらのトラブルを減らしてきたことがわかる。こんな感じで、未来では「令和のトラブルって笑えるね」といわれているかもしれない。
【画像ギャラリー】懐かしい…なんて言ってられない!? けど、笑っちゃう昭和のトラブル(11枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方ギャラリーの方でMazda2のホイールについて触れられていますが、スズキのワゴンRスマイル、イグニス、スイフトなどのホイールデカールとかもカラフルでいいですよね。ラパンやスペーシア系もホイールラインナップ多いですし。オプションホイールメーカー別特集のような記事も欲しいですね。
ホイールキャップは今でもよく見かけますね。プリウスなどトヨタダイタツが多い気がします(それも2010年以降の車種らしきもの…)。ただ、マフラーが落ちるは驚きましたね(;^^A
エンスト(?)はたまに高速で見かけますし、二輪ですが渋滞中のトンネル路肩のハーレーもすごい数ですよね。
2000年代に入っても、高速でブローさせて停まってるZ32を助けたことあります。ホイールキャップは今でもたまに転がってますね。
でも減ったそれらより、今でも数がなかなか減らない、雪道でイキって道端に刺さってる四駆が問題。
これを引っ張り出したり降りて対応教えたりすることが毎年多い。AWD乗りは油断しすぎだと思う