軍手、タイヤ…昭和の道には落とし物がいっぱいだった!? 昔はよーくあったびっくりトラブル

エンジンにまつわるトラブルあれこれ

●冷たいエンジンは止まっちゃう!?

軍手、タイヤ…昭和の道には落とし物がいっぱいだった!? 昔はよーくあったびっくりトラブル
走行中にエンジンストップ! 現在ではあまり発生しないトラブルだが、昔のクルマでは暖気運転が十分でなかった場合にエンジンが止まることもあった

 エンジンを始動し、実際に走り出すまでのしばらくの間そのまま回しておく。これがいわゆる暖機運転である。暖機運転を行う理由は、エンジンとその潤滑に使うオイルを適切な温度にするためだ。

 エンジンの主な素材である金属には暖まると膨張するという特性があり、エンジンはこの膨張時のサイズで適切に動くよう設計されている。これはオイルも同様で、冷えたオイルは硬く、理想的な潤滑性能を得られない。

 実際に昔のエンジンは、暖機運転を行っていないと走行開始直後に止まってしまうこともあった。

 エンジンの設計・製造技術が向上し、オイルの品質も高くなった現在では暖気不足でエンジンが停止してしまうことはまずないが、過去にはこうしたトラブルがよくあり、現在でも暖機運転を行う習慣を持つベテランドライバーはいる。

 しかし、近年では走行時以外にはエンジンを停止させて環境への負荷を最小限にする動きが強く、さらに低温状態でもエンジンが止まりにくくなっているため、よほど寒冷な状況でないかぎり暖機運転は不要だろう。

●チョークを戻さず黒煙モクモク?

軍手、タイヤ…昭和の道には落とし物がいっぱいだった!? 昔はよーくあったびっくりトラブル
黒煙を吹き出しながら走るクルマ。これも昭和にはよく見られた光景(toa555@AdobeStock)

 これこそ昔のトラブルといえるのが、チョークに関するものだ。だが、チョークが何のことかわからない人もいるだろう。

 クルマでいうチョークは、チョークレバー、あるいはチョークバルブのことで、キャブレター装着車の混合気を調節する装置だ。

 前述のように昔は冷えたエンジンの始動性が悪く、止まりやすいということもあり、チョークレバーを引いて混合気を濃くすることで始動性を上げていた。

 つまり無事にエンジンがかかって回転が安定したところでチョークを元に戻すべきなのだが、そのままの状態で走り続けてしまうと、燃料が濃すぎて理想的な燃焼にならず、燃え切らなかった燃料の成分が黒煙となって排出される。

 ということで、昭和にはチョークの戻し忘れで黒い煙をモクモクさせたまま走るクルマの姿もけっこう多かった。

 現代でもエンジン始動時に混合気を濃くすることがあるが、ドライバーがその操作を行う必要はなく、電子制御になっているため戻し忘れもない。だから黒煙を出しながら走るクルマもほぼ絶滅状態にある。

 ここまで“昭和のトラブル”を見てきたが、技術の進歩がこれらのトラブルを減らしてきたことがわかる。こんな感じで、未来では「令和のトラブルって笑えるね」といわれているかもしれない。

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