【スイスポ、VW、カローラ…】 走って楽しいホットハッチにもう一度愛を!!

■マツダ デミオ15MB & ルノー メガーヌR.S.

(TEXT/国沢光宏)

●マツダ デミオ15MB(価格:156万600円)

モータースポーツベースとして市販されたモデル。1.5L直4NAエンジン(116ps/15.1kgm)搭載で、「振り回して遊ぶ」楽しさがある

●ルノー メガーヌR.S.(価格:440万円から)

1.8L直4直噴ターボ(279ps/39.8kgm)を搭載。リアもステアする「4コントロール」でFFらしからぬ高い旋回性能を持つ

 欧州で売れている人気ホットハッチは、ラリーのベース車両になるBセグなのだけれど、残念ながら日本にほとんど入ってきていない。

 強いて言えばポロGTIやルーテシアR.S.あたりが該当するも、マニュアルの設定なし。アカンです。ということでマニュアル選べる欧州車は、年頭のオートサロンで発表されたメガーヌR.S.だけ。日本勢も魅力的なホットハッチ、ありません。

 シビックのタイプRなどは相当魅力的ながら、皆さん推挙するだろうし、もはやパフォーマンスを考えたら、エンジンをフルにブン回して走る「ホットハッチ」というより本格的なスポーツモデルと言っていい。

 現在販売している日本車でシンプル・イズ・ベストの精神を持ってるホットハッチは、モータースポーツ参戦車両という位置づけのデミオ15MBでしょうね。価格もフレンドリィです。

■トヨタ カローラスポーツ & VW ゴルフR

(TEXT/片岡英明)

●トヨタ カローラスポーツ(価格:210万6000円から)

新開発のレブマチック機能付き6速MT「iMT」と、1.2L直4直噴ターボ(116ps/18.9kgm)を搭載。スポーツの名は伊達じゃない!

●VW ゴルフR(価格:569万9000円から)

2L直4直噴ターボ(310ps/40.8kgm)と4WDの組み合わせで、高い安定感と速さを実現。羊の皮を被った狼といった感じだ

 カローラスポーツは、Cセグメントのど真ん中を狙ったトヨタ期待の世界戦略車だ。

 日本仕様のパワートレーンはC-HRと同じ古いユニットだが、1.2Lの直噴ターボには6速MTが用意されている。

 ターボが稼働する前の低回転はパンチが足りないが、6速MTのiMTは運転して楽しい。サーキット走行でも気持ちよくシフトできる。

 トヨタの新世代プラットフォームである「TNGA」を採用したこともあり、ハンドリングも軽快だ。電子制御ダンパーのAVSを装備したクルマは足の動きがよく、意のままの走りを楽しめる。

 ゴルフRは運転がうまくなったと感じる良質なホットハッチだ。4WDだが、FR車のような軽快感を身につけ、しかも狙ったラインに乗せやすい。GTIのほうが小気味よさを感じる場面もある。だが、パワーとトルクがあって痛快なのはRだ。

■ホンダ シビックタイプR & アウディ RS3 スポーツバック

(TEXT/松田秀士)

●ホンダ シビックタイプR(価格:450万360円)

ゴルフRとは対照的にやる気オーラ全開のフラッグシップモデル。2L直4直噴ターボ(320ps/40.8kgm)で暴力的な速さをみせる

●アウディ RS3 スポーツバック(価格:767万円)

2.5L直5直噴ターボ(400ps/48.9kgm)+4WDという、往年のWRCを席巻した組み合わせを採用。速さも凄いが、価格も凄い767万円

 リアサスがWウィッシュボーン式になったタイプRは、高速コーナーでのリアの安定性が向上している。鷹栖の150km/hレベルのコーナーに飛び込んでも何も起こらない。

 FFホットハッチの場合、中低速でリアが安定しすぎると操舵角が増えて、タイヤの横方向グリップ要求が高くなり縦方向を使うアクセルが踏めなくなる。このバランスの悪さを、アジャイルハンドリングアシストのブレーキによるトルクベクタリングでより旋回しやすくしているのだ。

 リアが軽くてよく曲がるFFホットハッチは多々あるけれど、タイプRが凄いのはそこ。

 RS3も同じように安定感があるが、AWDのクワトロシステムがコーナリングで4輪すべてにかかるトラクションをコントロールして、直5ターボが発生する400psのパワーを使い切る。4輪のタイヤを使い切る恐ろしい速さだ。

次ページは : ■スズキ アルトワークス & VW ゴルフGTI

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