中古で400万円超!?? 国産最強のステージアオーテックバージョン260RSはなぜ一世風靡した?

外装は地味だったが、内装にはこだわりが

 見た目は地味だった260RSだが、インテリアはかなりこだわってつくられていた。専用開発したスポーツシートは、ホールド性、サポート性を向上させながら、シフト操作時に肘とシートが干渉しないよう、サイドサポート形状を工夫。また本革巻ステアリングホイールやシフトノブ、パーキングブレーキには、手のひらに無用な刺激を与えないよう、グリップ部材に溝を彫り込み、糸が表面で交差しないように縫製したという。

 また、インストルメントパネルとパワーウインドウスイッチのフィニッシャーは、高級感かつスポーティな雰囲気のメタル風ダークトーンでカラーリング。コンビメーターは、スポーツマインドを掻き立てる10,000rpmスケールの専用タコメーターかつオレンジ照明とし、センターコンソールには、フロントトルク計、油圧計、ターボブースト計をしこんだ小径3連メーターをレイアウト。90年代の日産車はこのようなインテリアのクルマが多かったが、いま見ても古臭さを感じず、いい味が出ているように感じる。

 その後ステージアは、2001年にV35スカイラインがベースの2代目(M35型)へと切り替わり、ワゴンブームがすっかり下火となった2007年まで販売された。

コンビメーターは10,000rpmスケールの専用タコメーターかつオレンジ照明を採用。センターコンソールには、フロントトルク計、油圧計、ターボブースト計の3連メーターをインストールした
コンビメーターは10,000rpmスケールの専用タコメーターかつオレンジ照明を採用。センターコンソールには、フロントトルク計、油圧計、ターボブースト計の3連メーターをインストールした
専用開発したスポーツシートには、ホールド性、サポート性を向上させながら、シフト操作時の肘とシートの干渉がないよう、サイドサポート形状を工夫しているそう
専用開発したスポーツシートには、ホールド性、サポート性を向上させながら、シフト操作時の肘とシートの干渉がないよう、サイドサポート形状を工夫しているそう

1998年式が北米の「25 年ルール」をクリア 根こそぎ輸出されてしまう可能性も

 2023年9月上旬現在の中古車市場において、260RSオーテックバージョンは、(某中古車サイトでは)掲載台数3台と少なく、走行距離も10万km超だが、相場は470万円~625万円。ここまで高価になっている理由のひとつは、1998年式までがアメリカの「25 年ルール(「アメリカ合衆国の安全基準を満たさないクルマは輸出できない」というルールの例外として、製造から25 年を超えたクルマは規制の対象外となるもの。2023 年は、1998 年式が製造年 25 年を超える)」をクリアしたことだ。

 既にバイヤーの間では、「あのGT-Rのワゴン版がある」ということは知られている上に、日本の旧車を愛するJDM(Japan Domestic Market、直訳すると日本国内市場だが、アメリカ人が古い日本車を所有・カスタムをする文化のことをさす)文化は、アメリカの若者の中でいまだに熱いようで、根こそぎ持っていかれる可能性もある。超希少なステージア260RSオーテックバージョン、欲しいと思うならば、いますぐ動いたほうがいいだろう。

【画像ギャラリー】海外流出必至!!  国産最強の日産「ステージアオーテックバージョン260RS」(10枚)画像ギャラリー

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

トヨタセリカ復活計画、始動!? 新型ホンダフリードの獲れたて新情報も盛りだくさん!【ベストカー6月10日号】

トヨタセリカ復活計画、始動!? 新型ホンダフリードの獲れたて新情報も盛りだくさん!【ベストカー6月10日号】

トヨタ自動車の壮大なるBIGネーム復活計画の第四弾は……なんとトヨタセリカ!? 新型ホンダフリードの注目情報や、レーシングドライバー岩佐歩夢選手の新旧ホンダスポーツカー試乗など、GW明けから全力投球な企画だらけです!