■観音開きSUVはリスク高!! せっかく復活ならCX-5に載せるべき
マツダロータリーはニッポン自動車界の生ける伝説であり、回る国宝なので広くみなに知らしめるべきであり、数多く売られるべき。
なのにマツダ独自のこだわりで、限られた人しか刺さらないマニアックな観音開きドアSUVにのみ載せるなんて宝の持ち腐れもいいとこ。
というか自分のストイックな信念にこだわり過ぎ。ゴッホの名作ひまわりをひとり暮らしの部屋に置くようなものでしょう。
実際問題、ビジネス機会の喪失という意味でも大変もったいない。
確かに新ロータリーを今回直接的動力源ではなく、発電機として使い、独特パワー感を運転中に味わえないのは残念ではありますが、それでも「新型ロータリーが載ってる」ってだけで当該車を買うロータリーマニアは確実にいます。
そのほか同じシリーズハイブリッドSUVなら、他のレシプロエンジンPHEV搭載車ではなく、ロータリーPHEV搭載車に乗りたいという人なんかも少なからずいるはず。
でもそういう人にマニアックすぎるMX-30という壁はデカすぎるんです。ロータリーPHEVに興味は沸くんだけど、MX-30だからやめたわ!って人は確実にいるはずです。
結局のところどう考えてもいま8Cユニットを載せるべきマツダ車は、現在一番売れるマツダSUVたるCX-5であり、MX-30と同じスモールプラットフォームを使っているCX-30であり、もっと言うと多少無理してでもマツダ・ロードスターに乗せるべき。
振り返ればおととしMX-30EVが出た時、マツダが本気かつほぼ初めて世界展開するバッテリーEVを、観音開きで独特のユニークさを持つMX-30をベースに作りたいキモチもちとわかりました。
当時EVは個性的存在であり、ほぼ専用デザインのものがウケていたので変わり種ベースにしたのでしょう。
でもね。今や環境規制もあって1台でも数多く売りたいEVをあんなにマニアックで人を選ぶ観音開きSUVに載せるのはリスクですし、それ以上に現代の新お宝たるロータリーをMX-30だけに載せるのがもったいなさすぎ。
■ほぼ全ての電動車に対応!? ならば将来に期待大
それにね。今回のPHEVシステムは、1ローターロータリー8Cの最大のメリットである、コンパクトさを生かした作り。
だからこそエンジン、発電用ジェネレーター、駆動用モーターを3つ並べて狭いMX-30のエンジンルームに押し込めたわけだし、となったら同じプラットフォームのCX-30はもちろん、もっとデカいCX-5にも必ずや載ると思われます。
もしや今回の新ロータリーはマツダ首脳陣であり開発陣も「出せただけで満足」している部分があるのかもしれません。
それだけロータリーは生み出すだけで大変であり、現在の市販車レギュレーションにその個性であり、存在意義を当てはめるのが大変。商品として成立させるだけでひと苦労なのでしょう。
でも本当は「売れてこそ」ロータリーは光り輝くものであり、今後も長く作られるはずです。
しかも発電機として使うということは、今後出てくる電動車に全方位的に使える可能性があります。
今までロータリーはそのパワー特性もあってスポーツカー専用でしたが、発電機ならば、電動車にはほぼ載せられるでしょう。ぜひマツダのご本尊様を全国各地はもちろん世界中で拝めるようにして欲しいものです。
【画像ギャラリー】FDなんで最強にカッコよかったな……懐かしのロータリー車イッキ見(9枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方未だにロータリーロータリーほざいてるのは時代遅れのオジさんだけ
時代遅れのエンジンなんだから時代遅れのモデルに搭載するのは当然
レシプロエンジンは進化してます
枯れた技術と思われた直6・縦置き・FRコンポーネントを現代に甦らせ、ある程度の成功をおさめたのはマツダの慧眼であった。それは搭載対象を人気ジャンルのSUVのCX-60に決めたからでもある。
それに対して、当社唯一のウリでもあるロータリーEVの搭載車種をひとつに限定するというのは矛盾している。時代的に技術的に動力として使うのが無理だとしても、今後はロータリーEVを複数車種に展開していくべきだと思う。