■N360のデザインに“丸・四角・台形”を融合したホンダ・N-ONE
N-ONEの現行モデルが発売されたのは2000年11月。
ホンダのNシリーズが提案する“Nのある豊かな生活”という想いのもとに、日本の生活と時間を見つめて日々の生活に寄り添いながら長く使えて飽きがこない、末永く愛せるクルマを目指して登場。その最大の特徴ともいえるのが、キュートなエクステリアデザインではないだろうか。
「Nっころ」の愛称で親しまれたN360のデザインを継承した初代N-ONEから続く“丸・四角・台形”を基本のカタチと定め、このタイムレスデザインをベースに走る楽しさと安全性を感じられるデザインを徹底的に追求。
バンパーやグリルを垂直に立てることで四角っぽさを表現しながらもバンパーの下部をふんばり感のある造形とし、かつ彫りの深いヘッドライトを配することでクルマが前進する勢いを表現。
リアも左右のバンパーコーナーに向かって水平に広がるラインに横長のリフレクターを配することでワイド感を強調し、後ろからも安定性を感じられるデザインが採用されている。
また、インテリアは必要なもの以外を大胆に削ぎ落とすとともにホンダの乗用車の原点であるM・M思想から生まれた、燃料タンクを前席の下に収める独創のセンタータンクレイアウトによってミニマルで心地良い室内空間を追求。
加えて、先進の安全運転支援システムであるHonda SENSINGを標準装備されている、まさに鬼に金棒的な軽自動車なのだ。
■丸みを帯びた親しみやすさと共存する四角いボディがキュートなスズキ・アルト
通算9代目となるアルトの現行モデルは2021年12月に登場。
9代目では従来のR06A型エンジンとエネチャージの組み合わせに加え、R06D型エンジンとマイルドハイブリッドの搭載によってWLTCモード燃費で軽自動車トップの27.7km/Lを達成するなど、初代アルトが目指した“暮らしに役立ち、優れた経済性を持つクルマ”を色濃く打ち出していることが大きな特徴となっている。
また、アルトが採用したプラットフォームは剛性・衝突性能・走行性能などに優れる軽量&高剛性のHEARTECT。バックドア、センターピラー、サイドドアを環状骨格構造にすることでボディ全体の剛性が大きく向上していることも見どころのひとつだ。
では、今回のテーマであるボディフォルムはというと……ベーシックなスタイルによって誰もが気軽に安心して乗れる親しみやすいデザインを採用。親しみやすさを演出するために丸みを帯びた柔らかなフォルムのなかに、楕円形のモチーフを取り入れたことが訴求ポイントとなる。
そう聞くと、今回のテーマとは相反するのでは? と思う人もいるだろう。だが、しかし! 実は先代と見比べれば、9代目がいかに四角いかがよくわかる。
それが顕著に現れているのが前後ウィンドウ。8代目はボンネットから続く斜めのラインをつなげるべくフロントウィンドウはかなり寝かせた状態になっており、リアウィンドウもまたしかり。
しかし、9代目は前後ウィンドウの角度が立ち気味に改められ、それだけでも“四角いボディ”に見えてしまうのだから不思議!? 小さな車体でも安心感のある立体的な断面にこだわった現行アルトのエクステリアデザインはなかなか秀逸なのだ。
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