なぜスバル「レガシィアウトバック」が国産唯一無二のクロスオーバーSUVなのか? 乗ってわかったレガシィの末裔が輝くワケ

なぜスバル「レガシィアウトバック」が国産唯一無二のクロスオーバーSUVなのか? 乗ってわかったレガシィの末裔が輝くワケ

 レヴォーグレイバックが新たにスバルSUV群に加わったが、今なおスバルのフラッグシップモデルはレガシィアウトバックだ。今回、実際に試乗してみてその持ち味を確認してみることにした。

文/ベストカーWeb編集部・渡邊龍生、写真/ベストカーWeb編集部、小林岳夫

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■今なお「レガシィ」の名を残すアウトバック

レガシィアウトバックX-BREAK EX。アウトドアらしさを前面に出したアクティブなグレード
レガシィアウトバックX-BREAK EX。アウトドアらしさを前面に出したアクティブなグレード

 すでにスバルの国内ラインナップからかつての「レガシィ」はツーリングワゴンもセダンのB4(北米では健在)もなくなってしまったが、唯一レガシィの名を今も残しているのが現行レガシィアウトバック。北米ではレガシィの名がつかずに「アウトバック」として販売されている。

 北米では2019年のニューヨークショーでワールドプレミアされていたが、日本では先代モデルが2021年まで販売されており、同年からようやく現行型が導入された経緯がある。

 現行型のボディサイズは全長4870×全幅1875×全高1675mm、ホイールベース2745mmと先代型からホイールベースは変わらずも全長で50mmアップし、全幅は35mmワイドになり、全高も15mmアップしている。スバルグローバルプラットフォームにフルインナーフレーム構造を採用したボディは強靭そのものだ。

 北米仕様は水平対向4気筒DOHCの2.5LであるFB25、直噴水平対向4気筒2.4LDOHCターボのFA24の2種類のパワートレーンが設定されているが、日本仕様は直噴水平対向CB18ターボのみ。

 実はこのレガシィアウトバック、次期愛車として密かに狙っているクルマであり、以前から一度じっくり乗ってみたいと思っていた。

■フラッグシップにふさわしい走りの上質感

こんなオフロード走行も似合うのがレガシィアウトバック。乗用車ベースのクロスオーバーSUVながら悪路走破性もなかなかのもの
こんなオフロード走行も似合うのがレガシィアウトバック。乗用車ベースのクロスオーバーSUVながら悪路走破性もなかなかのもの

 で、たまたま今回とあるイベントに参加するためにレガシィアウトバックを現地まで自走させることになったため、これ幸いとばかりに試乗してみることにした。グレードはSUVらしさを前面に押し出したアクティブな「X-BREAK EX」。

 以前にディーラーでちょい乗りした際のレガシィアウトバックに対する印象は、一般道を乗る分には過不足なしという感じで長距離を乗ったらどうかと常々思っていた。

 都内の編集部を出て首都高から高速に入り、目的地の静岡方面まで東名高速をレガシィアウトバックで走行。久々に乗ったのだが、驚かされたのは走りの安心感。同じスバルSUVであるクロストレック、フォレスターにも乗ったのだが、明らかに安定度がひとクラス上なのだ。

日本仕様のレガシィアウトバックのパワートレーンは直噴1.8L水平対向ターボのCB18のみの設定となっている
日本仕様のレガシィアウトバックのパワートレーンは直噴1.8L水平対向ターボのCB18のみの設定となっている

 CB18ターボのスペックは最高出力177ps、最大トルク30.6kgmとトルクフルなエンジン。レヴォーグ&レヴォーグレイバック、フォレスターにも搭載されるエンジンだが、1680~1690kgというレガシィアウトバックの重量級ボディをグイグイ引っ張ってくれ、相性としてはかなり良好な感じ。

ステアリングヒーターのスイッチはハンドル右側下にある
ステアリングヒーターのスイッチはハンドル右側下にある

 東名高速に入ってからはアイサイトXのアダプティブクルコンを使用してクルージングしていたのだが、非常に快適そのものだった。内装のクォリティも上質だし、シートの出来もいい。ステアリングヒーターや後席シートヒーターが備わっているのも冬場にもってこい。ゆったりと乗るのにピッタリな、キャラクターどおりのクルマだ。

次ページは : ■試乗してみた結論は……?

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