■コンセプトカーには魔法がかかっていることを教えてくれた大事な一台 スズキ キザシ(2009~2015年)
●真っ先に覆面パトカーだと思われてしまうレア車に
スズキ キザシは2009年に発売されたミドルクラスのセダンです。このクルマは発売される前、世界各地のモーターショーに「コンセプト・キザシ」という名で、3度出展されました。
ワゴン、SUV、セダンと、出展されるたびにボディの形状が違いましたが、共通していたのは「あのスズキにこんなデザインができるのか」と驚かされるほど、伸びやかなスタイルです。
誰もがその市販型に期待し、登場を待ち望みましたが、満を持して登場した市販型は、コンセプトカーとは違いました。どこかズングリとして、正直、野暮ったくもありました。
現在は主に警察車両として活躍しています。
・発売年月:2009年10月
・エンジン種類:直4 DOHC
・総排気量:2393cc
・最高出力/最大トルク:188ps/23.5kgm
・全長/全幅/全高:4650×1820×1480mm
・車両重量:1490kg
・諸元記載グレード:ベースグレード(FF)
●ざんねん度:★★★★★
■「余裕を感じさせる軽」という試みは常に失敗に終わるのか? スズキ 4代目セルボ(セルボモード・1990~1998年)
●上質な軽自動車を狙ったものの……
セルボモードは、スズキの軽自動車である「セルボ」の4代目として1990年に登場したモデルです。
エクステリアとインテリアは、軽自動車にありがちな「効率重視」ではなく「余裕と遊び」を感じさせるデザインと素材を採用し、エンジンの主役に新設計の4気筒DOHC 16バルブ インタークーラーターボを据えました。
つまり「上質な軽自動車」を狙ったのです。
しかしその狙いと魅力はユーザーに伝わらなかったようで、ざんねんながらヒットには至りませんでした。
そしてその後の1993年に登場したトールタイプの効率的な軽自動車「ワゴンR」に、主役の座は完全に奪われました。
・発売年月:1990年7月
・エンジン種類:直4 DOHC+ターボ
・総排気量:658cc
・最高出力/最大トルク:64ps/8.4kgm
・全長/全幅/全高:3295×1395×1370mm
・車両重量:670kg
・諸元記載グレード:SR-FOUR
●ざんねん度:★★★☆☆
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