■蒸しパンでアルコール検出!?
飲酒をしていなくても知らないうちに体内にアルコールが取り込まれてしまう食品は想像以上に多い。
例えば、大阪府の市バスの運転手が出勤前に食べた蒸しパンが原因でアルコール検出されてしまい、懲戒処分されたというケースも発生しているのだ。
以下の3種類の食品は呼気検査の直前に食べることを避けるべき食品。一般的には、これらの食品でアルコールが検知された場合は、10~20分程度時間をおいて、さらにうがいをすることで検知されることはなくなるといわれている。
ただし、運転に悪影響を及ぼすほどのアルコールは体内に取り込まれないので、大量に食べなければ問題はない。
●パンなど製造の過程で発酵させる食品
発酵時に微量のアルコールが発生するため、呼気検査の直前に食べるとアルコールが検知されることがある。
●キムチや味噌などの発酵食品
パンと同様に、発酵の過程で微量のアルコールが生成される。
●メントールやハッカの香料が入ったガム
稀に、呼気検査でアルコールが検出されることがある。
では、ここからは完全に避けたほうがいい食品。
●栄養ドリンク
種類によってはアルコール飲料に分類すべき量のアルコールが含まれているものもある。ちなみに、エナジードリンクにはアルコールは入っていない。
●酒粕を使用した甘酒
酒粕は日本酒を搾ったカスのため、当然、けっこうな量のアルコールが残っているので絶対に飲んではダメ。
いっぽう米麹を使用した甘酒は飲んだ直後はパンと同様、口内に微量のアルコールは残るものの、うがいをして時間をおけば問題が発生することはないだろう。
●粕汁
酒粕を使用しているため甘酒同様に運転前には食べないように!
●奈良漬
酒粕に漬けているため、アルコールを含んでいる。少し食べたくらいでは呼気検査の基準値に達するほどのアルコール量は摂取できないという意見もあるが、体内にアルコールを入れることにはかわりない。
実際、奈良漬を数切れ食べたくらいでも顔が赤くなる人がいることを考えれば、少量でも食べないにこしたことはない。
●アルコールを使用したお菓子
ウイスキーボンボンなど、あきらかにお酒の名前が入っていることがわかるものは可否を判断しやすいが、レーズンやオレンジピールなど、フルーツが入ったチョコレートやトリュフなどには注意が必要。
それでも国産のチョコレートの場合は商品パッケージにアルコールが入っているといった注意書きが記載されているが、輸入物のチョコレートなどは成分表記が英語だったりしてアルコールが入っていることが判別できないものも多い。
他にも、サバランのような洋酒をふんだんに使ったケーキなど、お菓子にはアルコールを使用したものが多いので、成分表を必ず確認してほしい。
なかには、よほど大量に食べなければ食品に含まれるアルコールで酩酊状態になるようなことはありえない食品もある。しかし、アルコール分解酵素の分泌量が体質的に少ない人の場合は、脳に悪影響を及ぼすことも考えられるため、運転前に食べるのはNGと考えてほしい。
ちなみに、アルコール分解酵素の分泌量の多少は、自己判断では計り知れないので、「自分は酒に強い」という勝手な思い込みは禁物だ。
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