■高級車っぽければOKよ!「ハイソカー」
バブル景気の真っ只中に到来したのがハイソカーブーム。この言葉は上流階級のクルマという意味の和製英語High Society Carの略。
実は、ハイソカーには明確な定義はなく、「ハイソカーの雰囲気があればよし」だった。つまり、高額車=ハイソカーではなかったのだ。
こういったことから、当時のハイソカーブームを牽引したのは、手の届かない超高級車ではなく、10~20系のソアラや60~80系マークIIなど、頑張れば手の届く、そこそこ良心的なプライスのクルマたちだった。
しかし、バブル景気の崩壊とともに、ハイソカーという用語は、イッキに死語と化してしまった。
■「峠族」とともにもはや風前の灯……。「逆ハン」
カウンターステア=「逆ハン」とは、高速でコーナーに進入した時に生じる遠心力により、後輪のグリップ力が低下してタイヤが滑るのを抑えるために旋回方向と逆の方向にハンドルを切る操作。
モータースポーツ好きにとっては常識ワードかもしれないが、峠族なども死語となりつつあるうえ、日常の運転で使用する機会はほぼない操作。それだけに、もはや風前の灯的なワードとなりつつある。チーン。
■女子のココロを鷲づかみにした「RV」
1990年前後に大ブームを巻き起こしたRV(Recreational Vehicle)。元来、SUV 、ミニバン、ステーションワゴンもRVに分類されるが、ブームの牽引役となったのはクロカン系のモデルだった。
なかでも、1991年に発売され爆発的なヒットを記録した2代目パジェロや、1989年に発売された2代目ハイラックス サーフは女子のココロを鷲づかみにした!
しかし、次第に実用性に富むSUVやクロスオーバーSUVが台頭し、RVという用語は忘却の彼方に……。おじさん、寂しい。
■草! 間違いだらけの「和製ドイツ語」
かつて、BMWを「ベーエムベー」「ベンベ」「ベーンヴェー」と呼ぶのがクール!と思われる時代があった。どうやら、ベンベ(笑)の母国であるドイツの言葉の発音に近いほうがカッコいいというイメージだったらしい。
同じくドイツ発のメルセデス・ベンツのチューニングブランドであるAMGも「アーマーゲー」と呼ばれていた。しかし、正しいドイツ語読みは「アーエムゲー」。当時は、アーマーゲーが正しいドイツ語であると信じて疑わなかった人が多かったのだ。
この2つの懐かしの「和製ドイツ語」。今、発するとかなり恥ずかしい。気をつけたいものである。
* * *
という感じで、昔は「やって当たり前、言って通じ合う言葉」も、現代のZ世代にとっては「敬遠したいもの」になったというネタを取りあげてきた。“ちょっと面倒くさいオヤジ”扱いされないためにも認識しておきたいもの。お互い、頑張りましょう!
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