竹製のステアリングホイールってマジか 初代N-ONE レクサスLS&GS レガシィ ベントレー……古き良きクルマ作り手作業の系譜

■張り具合を見ながらタワーバーを取り付ける、スバル STIレガシィts

 工場のラインに乗せないでチューニングするSTIのtsシリーズ。

 300台限定スタートで現在販売中はレガシィtsになるが、リアサスリンクや4本出しスポーツマフラーなどチューニング部分は手作業で行なうわけだが、フレキシブルタワーバー、これがちょっと特別。

 このタワーバーを取り付けるのにテンションのかかり具合をチェックしながら設置する、という職人ワザがキモになるという。

 また、シートの赤色のステッチなども手作業で、こういう部分に所有の満足感がある。

■2トーンのみルーフは1台ずつ手作業で塗装 ホンダ N-ONE

ホンダ N-ONE。2トーンボディカラーのオプションは7万8750円〜。基本的に2人ひと組で手塗り作業を行ない、ベテランと若手が組む場合が多いという
ホンダ N-ONE。2トーンボディカラーのオプションは7万8750円〜。基本的に2人ひと組で手塗り作業を行ない、ベテランと若手が組む場合が多いという

 N-ONEに限らず、クルマの塗装は通常、専用ロボットが自動で塗る。が、そのN-ONEの2トーンボディカラーのみルーフ部は手塗りで行なうそうだ。気温や湿度に応じて調合した塗料で一台ずつ人の手で仕上げていく。なんだか感動的だ。

 でも、なぜ手塗りなのか? 一度ベース色を全体に塗ることから始め、その後、テープとシートを使ったマスキング(保護)作業を行なう。機械でもできなくはないが、人が行なったほうが厳密な作業ができる。

 そして、その流れでルーフの塗装の吹きつけに入るが、現時点では人がやったほうが確実で丁寧で細かい仕上げになるので、手作業に。なお、2トーンの販売比率は約25%で最初の受注数1万5000台の場合、3750台が2トーンになる。手仕事を受けたN-ONEが続々と走り出している。

■意外! タイヤ作りの一番重要な部分に人の手が関わっていた

 一般的なイメージとして、タイヤは溶かしたゴム原料を機械でもって成型する……という感じだが、この「成型工程」が実は手作業ということがブリヂストンへの取材でわかった。

 タイヤ作りの工程を簡単に説明すると次のとおり。

01)合成ゴムや天然ゴム、カーボンブラックなどの原料を混ぜ、トレッド部とサイド部を作る。
02)ナイロンなどの原糸でコードを作る。
03)ゴムを圧縮してスチールベルトを作る。
04)ワイヤーでリング状のものを作る。

 以上の01)~04)で部材が揃ったわけだが、それらの各部材を、大きなドラムのようなものを使ってタイヤの形に貼り付ける「成型工程」、この工程が人の手がないとできないという部分。

 機具を使うが、人の感覚が必要なのだ。こうして“生タイヤ”ができていく。ブリヂストンの彦根工場では最大で1日約4万6000本の乗用車用タイヤができるが、すべて人間を通して完成する。すばらしい!

■なんと車種別にチューン! 音にこだわるカーナビを手仕事で仕上げる「Tuned by Alpine」

これは「ビッグX EXシリーズ」
これは「ビッグX EXシリーズ」

 アルパインのカーナビ「ビッグX EXシリーズ」(約19万8000円)と、「VIE-X007Wシリーズ」(約13万8000円。

 いずれも予想実勢価格)が10月に発表されたが、これらがタダ者じゃないところは、音にこだわり、車種別専用に対応した人の手によるチューニングを“音のマイスター”が施してあるところ。

 プリウス、プリウスα、ヴェルファイア、フィット、ムーヴなど45車種別に最適な音を出すためにチューニングされているのだ。なんという手間暇のかけかた!

 広報担当者はこう熱く話す。

「車種専用セッティングとよく耳にするけど、それだけでは本物じゃないと思います。音のデータベースをもとに、“人間の手、耳”を通じて仕上げていくのがこのシリーズ。音楽といってもクラシック、ロックとジャンルによる聴こえ方が違う。そういう部分を含め、音のマイスターが総合的に車種別に細かく音響をチューニングするわけです」

 デジタル商品ではあるが、人の感性を大事にする点が凄い。

ヴェルファイアの隣で人の手により丁寧にチューニング
ヴェルファイアの隣で人の手により丁寧にチューニング

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