駐車場では「タイヤ止め」から離して止めるべし!! 愛車の寿命を伸ばす習慣3選

オイル交換をしないとエンジン内に汚れが蓄積していき、最終的にはエンジン停止に

 カーメンテナンスの中でも、基本中の基本である「オイル交換」ですが、昨今は、エンジン自体の耐久性に加えて、エンジンオイルの耐久性も向上していることで、オイルの消耗や劣化のスピードが抑えられており、以前よりも頻繁な交換が必要なくなってきています。走行中やアイドリング時にエンジンストップするハイブリッド車は、エンジンオイル自体が汚れにくいため、さらに交換サイクルは長くなります。

 しかしながら、交換しなくてよくなったわけではありません。自動車メーカーでエンジン設計を担当していた人によると、オイル交換の目安とされるタイミングを過ぎたとしても、直ちにエンジン性能に影響が及ぶことはないものの、エンジンオイルは徐々に性能劣化し、潤滑や冷却といった役割を徐々に果たせなくなっていき、オイルスラッジと呼ばれる汚れがエンジン内部で蓄積、あるタイミングで焼きつきを伴って、エンジンは動作不良となり、最終的には停止にいたってしまうそう。

 クルマの種類や年式、季節や気温、地域、運転操作など、使用状況によってオイルの汚れ具合は変わってきますが、オイルの汚れ具合はなかなか判断が難しいもの。推奨タイミングはそのために設定されているものであり、どんな使用環境でも問題なく乗り続けるには、やはり推奨タイミングで交換するようにしたいところです。

エンジンオイルの汚れ具合を確認するのはなかなか面倒かつ、汚れ具合の判断は素人には難しい。そのため、推奨タイミングが設定されている(PHOTO:Adobe Stock_buritora)
エンジンオイルの汚れ具合を確認するのはなかなか面倒かつ、汚れ具合の判断は素人には難しい。そのため、推奨タイミングが設定されている(PHOTO:Adobe Stock_buritora)

燃料タンクはなるべく空に近い状態にしないほうがいい

 また、「燃費が悪くなるので、給油する際も半分までしか入れない」という人もいるようですが、これも使い方によっては、クルマを痛める行為となってしまう可能性があります。昨今の燃料タンクはほとんどが樹脂製であるため、燃料でタンク内が満たされていなくても錆びることはありませんが、タンクが空に近い状態が続くことで、燃料ポンプに負担がかかってしまうのです。

 燃料ポンプは、タンク内の燃料によって、冷却され潤滑されていますが、燃料が少なくなるとポンプが燃料を吸い上げることができなくなって空回りしてしまい、ポンプが痛んでしまうのです。特に坂道などではその状態になりやすいため注意が必要です。

 燃料の残量は、燃費に対して影響がないわけではないですが、燃費に関しては、それよりも運転操作の仕方のほうがより影響が大きく、ガソリンスタンドの場所によっては、わざわざスタンドに出向く燃料のほうがもったいないという考え方もあります。基本的には、燃料は満タン給油でOKですが、2~3ヵ月に一度しか給油しないような走行距離の少ない人は、ガソリンが劣化する心配もあるため、満タンまでしないほうがいいかもしれません。

基本的には、燃料は満タン給油でOK。ただ、あまりクルマを動かさない人は、ガソリンが劣化する心配もあるため、満タンまでしないほうがいい(PHOTO:Adobe Stock_Haru Works)
基本的には、燃料は満タン給油でOK。ただ、あまりクルマを動かさない人は、ガソリンが劣化する心配もあるため、満タンまでしないほうがいい(PHOTO:Adobe Stock_Haru Works)

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 次々と新しいものが生み出され、どんどん便利になっていく世の中。古くなってしまったものは使いづらく、さっさと買い換えたほうが賢明という考え方ももっともですが、愛着あるものを熱心に手入れし、使い続けることもまた、楽しいことであり、充実感につながることだと思います。いまの愛車がお気に入りの一台であるならば(もちろんそうでなくても)ぜひ、前述のようなことを習慣にし、愛車を長く楽しんでください。

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