喫煙率の低下とともにクルマからすっかり姿を消してしまった灰皿。かつては当然のように装備されていたが、今やオプション設定されていればいい方で、多くの方がカー用品店などで手に入れているという人が大半のハズ。仕方のないこととはいえ、クルマから灰皿はいつ消えたのか!?!?!
文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部・アイキャッチ(Torkhov@Adobestock)
■灰皿別途購入がキホンの時代に!!!!
クルマの中というのは外から見られる可能性はあるものの、比較的プライベートな空間となっており、運転中に大声で熱唱したり、タバコを吸いまくったりと、運転に支障のない範囲で楽しんでいる人は多いことだろう。
しかし近年のクルマには灰皿が純正で備わっていないケースが多く、愛煙家にとっては別途灰皿を購入しなければならない時代となっている。では、クルマに灰皿が備わらなくなったのはいつごろからなのだろうか?
■灰皿がカップホルダーや小物入れに変身!! 転換期は08年!?!?!?
昭和の時代はクルマの中はもちろん、電車内でも自由に喫煙することができたという、今では考えられない時代だったのだが、昭和50年代前半では男性の7割以上が喫煙者という時代だったからこそのエピソードと言えるだろう。
しかし時代を追うごとに喫煙率は下がり続け、2008年には男性の喫煙率が40%を下回り、2020年の調査では習慣的に喫煙している人の割合は16.7%にまで低下しているのだ。
そのため、いままでセンターコンソールの一等地を占めていた灰皿の必要性が低くなり、代わりにドリンクホルダーや小物入れ、スマホの置くだけ充電など、より需要の高いものへと置き換えられたということになる。
このように純正の灰皿が廃されるようになったのは、2008年ごろからと言われており、変わってカップホルダーに置くタイプの灰皿などがオプション品として用意されるようになっていった。
■商用車からも続々消えた灰皿……スタンドで芳香剤もらうのも今は昔に
さすがに喫煙ユーザーの多いビジネスカーはまだまだ灰皿が用意されるモデルが多かったのだが、あの働くクルマの代表格であるプロボックスでさえ、大型マイナーチェンジのタイミングでインパネデザインを大きく変更した際に灰皿を廃止に。
ハイゼットやキャリイといった軽トラックでさえ純正では灰皿を備えなくなっているのは時代の流れとしか言いようがないだろう。
筆者は喫煙者ではないので灰皿がないことには何の不便も感じないのだが、昔、親のクルマでフルサービスのガソリンスタンドに行き、灰皿の中身を捨ててもらった後に消臭ビーズを投入されるというノスタルジーを感じることももうないのかと思うと、若干寂しい気持ちになってしまうのはアラフォー以上の人であれば激しく同意してくれるのではないだろうか。
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