【骨太ミニバン デリカD:5】大成功の秘訣は「オラオラ顔」かディーゼルか

今や三菱のドル箱的な存在

都会派を狙ったアーバンギア(左)と標準仕様(右)。ともに最低地上高は185mmだが、アプローチアングルとディパーチャーアングルは標準仕様の方が大きい
都会派を狙ったアーバンギア(左)と標準仕様(右)。ともに最低地上高は185mmだが、アプローチアングルとディパーチャーアングルは標準仕様の方が大きい

 堅実なニーズに支えられた人気車であることが分かる。このデリカD:5 の商品特徴が、先のマイナーチェンジで加速した。

 見方を変えると、今の三菱にとってデリカD:5 が貴重な売れ筋車種になっていることも挙げられる。

 2019年1~6月における三菱の小型/普通車の登録台数を1カ月平均で見ると、1位がデリカD:5(1987台)、2位はエクリプスクロス(773台)、3位はアウトランダー(619台)であった。三菱ではデリカD:5 の人気が圧倒的に高く、ほかの車種は低調だ。

 そこで販売会社も、 デリカD:5に販売力を集中させる。SUVとミニバンは、ほかのメーカーも数多く扱っているが、「クリーンディーゼルを搭載して走破力をSUV並みに高めたミニバン」はデリカD:5 だけだ。

 この特化されたクルマ作りが、中古車市場を含めてデリカD:5 の人気を押し上げた。2019年2月のマイナーチェンジがこの流れをさらに加速させている。

 今では軽自動車にもSUV風のeKクロスが用意されるから、2020年に発売される次期eKスペースにも「eKスペースクロス」が加わるだろう。

 ダイナミックシールドのフロントマスクは、マツダ車の魂動デザインのように、三菱車を売るための大切な要素になった。

 スズキが製造するOEM車のデリカD:2 にもクロスを設定して統一を図れば、国内の売れ行きはさらに伸びるだろう。

 三菱に限らず、自動車メーカーが業績を回復するうえで、フロントマスクの共通化は大切な手段になっている。

 もちろん、オラオラ顔も成功の法則といえるのかもしれないが、クリーンディーゼル車を含めたデリカD:5の総合的な商品力が人気を押し上げた、といえるだろう。

【画像ギャラリー】デリカD:5のオラオラ顔、都会派オラオラ顔、ノーマル顔の違いとは?

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