高級車はデカい、高級車はセダン――というイメージは今となっては昔のこと。過去にもちっちゃい高級車はあったにせよ、イマドキのクルマはさらにその流れが強くなっている。狭いニッポンでは“ちっちゃい”が正義かも!?
文/FK、写真/トヨタ、日産、ホンダ、マツダ
【画像ギャラリー】オラオラじゃないから品がある!! ちっちゃな高級車たち(21枚)画像ギャラリー■高級コンパクトハッチのパイオニア=マツダ・ベリーサは数十万円で買えちゃう!
ちっちゃな高級車として最初に紹介したい1台は、玄人好みの内容でありながら昔も今もなぜか人気がいまひとつのベリーサだ。
上質なデザインと丹念な作り込みによる高い質感を特長とするベリーサは、2004年6月にデビュー。
ベース車両は2代目デミオだが、それとはあきらかに一線を画すシックで上質な個性を追求した内外装デザインによって、従来のコンパクトカーの概念を打ち破る高級路線を色濃く打ち出したマツダの意欲作でもあった。
特に、ディテールの作り込みにはこだわりを感じさせる部分が多く、質感の高いブラックメタリック調のインパネ、室内の間接照明に採用したブルーLEDによる夜間空間の雰囲気づくり、乗降時の足元を照らすドアミラー内蔵グラウンドイルミネーションランプ、メーカーオプションに設定されたレザーパッケージなどの贅沢装備は高級コンパクトカーを謳うベリーサの大きな魅力でもあった。
2006年8月には上級グレードにブラック&ブラウン2トーン色の本革を標準装備とするなどのマイナーチェンジを実施。
その後も毎年のように行われた一部改良によってプレミアム感を高めていったベリーサだったが、デミオとの統合によって2015年11月に生産終了となった。
そんなベリーサは現在の中古車市場で高くて100万円前後、安い個体であれば30万円前後の価格設定で推移しており、平均価格も40万円前後とリーズナブル。
また、フルモデルチェンジを行うことなく車生を終えたこともあって、見た目にも古さを感じさせないメリットがある。それゆえにセカンドカーとしてはもとより、ファーストカーとして活用するのもアリな選択かもしれない。
■ちっちゃくてプレミアム感もバッチリのCT200hで“いつかはレクサス”を叶えよ
一番安いモデルの新車車両本体価格が450万円以上という一般庶民にとっては高嶺の花のレクサス。
しかし、そのプレミアム感を一度は体験したいという人もいるだろう。そんな人にお薦めしたいのが、2011年1月に発売された5ドアハッチバックのCT200hだ。
FFレイアウトのメリットを活かすべく前席はゆとりの足元スペースを確保しながら、後席は足元をフラット化することでゆとりのあるレッグスペースとヘッドクリアランスを確保したCT200h。
アンダーフロア、フロントスプリングサポート周辺、リアサスペンションタワー周辺、ドア開口部を中心にボディの高剛性化を図ることで小さなたわみや微振動を吸収し、俊敏な操舵性と上質な乗り心地も両立していることも特筆点といえる。
ハイブリッド専用の1.8リッターアトキンソンサイクルエンジンも低回転から高トルクを発揮する高出力モーター、発電用モーター、動力分割機構、リダクション機構を組み込み、クラストップレベルの燃費性能を実現。
それでいて、エンジンブレーキやエンジン回転数を走行状況に合わせて切り替えられるパドルシフトや“NORMAL”・“ECO”・“SPORT”の3つのモードが選択できるドライブモードセレクトスイッチで走る楽しみも味わえる。
加えて、フロントグリル、ロアグリル、シート表皮などを専用意匠とし、サスペンションの専用チューニングや高性能タイヤなどを採用したスポーツバージョンのF SPORTも設定されており、こだわり派も満足のラインナップを誇る。
2022年10月に生産が終了したCT200hだが、現在の中古車市場で150万円前後の平均価格で推移。安い個体であれば100万円以下でも購入できるため、“絶対にレクサスに乗りたい”という人にとっては狙い目の1台であることは間違いない。
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